kiji

2015.12.30 物忘れ(再掲)
 忘年会の話に関連して「物忘れ」を取り上げてみた。(26日掲載)
 このタイトル、掲載してから気が付いたのだが、8月23日付のコラムで既に紹介済みのものだった。「物忘れもここに極まれり」というお粗末な次第である。年の終わりの恥のかき納めとばかり、開き直って手を加えて紹介する。人の書いたものをそっくり紹介するのなら、今回のようなドジなことも起こるだろうが、自前の作で、それも4か月前公開したものというのは、我ながら頂けない。これは高齢化による記憶力の衰退では言い訳がつかない。内容を比べてみたのだが、とらえ方もそっくりである。その辺は記憶に残っているからだろう。同じ話を繰り返す年寄りにありがちな現象は、もはや他人ごとではない。
 今回のミスは、書き直しで再掲の形で公開するので、何がどう重なっているかは、初めて見る人には分からないと思う。よく読んでいる人には「あれっこれ読んだことある」ということになる。弁解じみた話になるが、テーマを忘年会にひっかけたのが、そもそもの間違い。シーズンに合わせる話題は比較的多いので、つい安直に筆を取ると、今回のような失態を招くことになる。一月も話が重なるような行事が多いだけに2度目のミスは許されないだろう。
 ものを書くとき気持ちを集中させる。それは当たり前の話なのだが、前にも紹介したことがあるが、喫茶店やコンビニのイートインで書くときは、気持ちを集中できる。ところが、ここのところテレビを見ながら書くことが多い。すると、気持ちが散漫になってしまう。そして、今回の失態の実例となった「最近海外ドラマを視聴する機会が多い。中でも連続シリーズで面白いのがあり、仕事しながらよく見る。時には仕事の手を休めて見入ってしまうほどの出来栄えなのだ。登場人物の名前は仲間のように覚えたつもりだ。俳優の名前は全然覚えていないが。ところが、知りすぎているほどの名前が、そう簡単に出てこない。顔は思い浮かぶが、名前は喉元どまりで、声にはならない」どっちつかずの気持ちで、気持ちが散漫になっていれば、名前など覚えられようはずもない。
 カッコ書きが物忘れの内容の一部を書きだしたものだが、要は創作活動は「・・しながら」で済ませるほど安直ではないということを思い知って、今年の筆じまいとさせてもらう。
 今年もこのような拙文にお付き合いいただき感謝いたします。皆様にとって、来年が良い年となりますように。


 
この記事に関するご感想などを下記メールでお寄せください。comfree@papars.net
過去の記事を閲覧するには日常細事のアイコンをクリックしてください。
©2013 papa's_pocket. All rights reserved.