2015.2.20 テレビ懐古
テレビ視聴の歴史は長く、かれこれ60年を超えている。
初めてテレビなるものを見(視)たのは、街の喫茶店で、プロレス全盛期で力道山がアメリカのシャープ兄弟と戦う勇姿だった。そのインパクトはカルチャーショックと言ってもいいほどだった。
当時はテレビは限られた人達が所有するもので、商店の客引きとして設置したものを見るのが一般大衆の娯楽となっていた。普通の家庭では、放送といえば、ラジオが中心でまだ真空管が幅をきかしていた時代である。
テレビの画面もブラウン管という真空管の一種であった。箱の中の部品も大小の真空管で埋められていた。その入れ物の箱が、木製の木目が出ている高級家具と見紛うものだった。今思い返すと、箱の上の方にブラウン管が鎮座しており、周囲の枠やスピーカーの部分のほうが広かった気がする。
やっと一般家庭にテレビが普及し出したのは、昭和40年代だから、街頭で見てから10年以上も経っていた。丁度車の普及に似ている。シャープが比較的小振りで手頃なテレビを発売し、それが爆発的にヒットしたと覚えている。
チャンネルの切替はダイヤル式で、ガチャガチャと音を立てて回して、お目当てのテレビ局を選択するもので、当初は珍しくて、理由もなく回していたものだ。テレビとはいえ真空管式だったから、年中故障した。当時は電気屋さんが家まで来て故障を直した。今とは違って全て手作業で、「買い替えたほうが安いですよ」などという、消耗品扱いにされることはなかった。
今は昔、懐かしい「3丁目の夕日」の時代のテレビ懐古の一幕。
この記事に関するご感想などを下記メールでお寄せください。comfree@papars.net
過去のの記事を閲覧するには日常細事のアイコンをクリックしてください。
©2013 papa's_pocket. All rights reserved.