2015.7.15 趣味百花(2)
仕事を離れ、暇を持て余した人たちは、様々な趣味(道楽)に走ることになる。
前にも書いたがそれぞれの事情(金銭的状況と健康状態など)で向かうところは違うが、話を聞いてみると、思った通り何もしていない人は稀だ。
何をするかは人の自由で、例えばパチンコや競馬にと賭け事に毎日を過ごす者などは、麻薬中毒者みたいなもので、負けても負けても止められない。金のことは二の次らしい。頭を駆け巡るエンドルフィン(脳内モルヒネといわれている)が起こす高揚感が堪らないのだという説もある。
それの比べておとなしい趣味だってある。天気のいい日にキャンバスを抱え、街の片隅で黙々と筆を揮う初老のグループ。何処かの絵画スクールの生徒だろう。陶芸教室に通うものも多い。その手の趣味はどんどん作品が増え、売り物ではないから、家の中をいつの間にかギャラリー化してしまう。きっとあとの始末は大変だろう。
収集趣味というのもある。ご存知の骨董趣味である。真贋の見分けが最も難しい趣味で名品というものを手にすることは無い。何百万円払って手に入れた有名な作品が、鑑定結果5千円なんて話は珍しくない。ところが収集家は懲りることなく偽物を買い続ける。トレジャヤーハンターみたいな人種である。
大体道楽には「反省」の二文字が欠けている。彼らも同様何かに駆られて動いているところに生き甲斐を見出しているのかも知れない。
今回は身体や指先、眼力などと言った体幹を使う趣味や道楽を取り上げたが、次回は頭を使う趣味を取り上げたい。(続く)
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