kiji

2015.9.25 秋を想う(2)
 今回は秋の空と風をテーマに観察する。
シルバーウィークは天気に恵まれた。これほど長く天気が続くのは珍しいことなのだそうだ。これも最近の異常気象のせいなのか。これ以上好天が続くとは期待もしないが、紺青の秋空の下外出できることは、まさに天の恵みと言うほかない。
 空には箒で掃いたような筋雲が秋らしさを演出している。そこで夕陽に茜色に染まる様を「秋の空 茜に染まる 筋の雲(風楽)」と表現してみた。秋の雲はすじ雲の他にもその形から、うろこ雲、さば雲、いわし雲などと呼ばれる「巻積雲」に属する雲もある。これらは上層雲と呼ばれ、5000メートル以上もの上空に湧く雲である。従ってこういう雲が見られるのは天気がよい日である。
 秋の空は移りやすいということは昔から「女心と秋の空(男心という説もあり、私はその説に賛同)」と言われるほど変わりやすい。
 冒頭に、珍しく好天が続いたと書いたが、秋は雨の日が非常に多いのだそうだ。秋の長雨は梅雨のように降り続くので秋梅雨(あきついり)などとも呼ばれるほどだ。
 一方、風薫る秋というように、小道を散歩していると、どこからともなく甘い香りが漂ってくる。匂いを辿って周りを見渡すと、オレンジ色の花をいっぱい咲かせた金木犀が見つかった。この香りはここから発しているようだ。沈丁花も香りが強いが、それに劣らない秋の香りを代表する木であろう。
 私のホームページのサブタイトルは、風を楽しむである。風は色々な香りや音を運んでくれる。最近、急に蝉の声が聞かれなくなった。それに代わって秋の夜長を楽しむかのように澄んだ虫の声を風が運んでくれる。町を歩いていて香りを楽しみ、秋の澄んだ空気の中で虫の声を聞く。なんと風情のある季節であることか。
 また頬を掠める風も涼やかで気持ちいい。束の間この心地よさ楽しむことにしよう。







 
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