2015.10.5 クシャミと季節の変わり目
「秋来ぬと合点させるくさめかな(蕪村)」の句にあるように、秋が深まり長袖の季節に移り始めると、私は必ず鼻炎が起きる。理由は外気との寒暖の差が原因で発症する寒暖差アレルギー性鼻炎ということで、この調子でいくと春先まで続くので、医者に相談したところ噴霧式の鼻炎薬を出してくれた。早速試したところよく効く。これで今年は大量に使ってきたティッシュから解放されそうな気がする。私の冬嫌いはこんなアレルギーのせいなのかもしれない。意外なところでアレルギー体質が見つかるものである。
季節は10月に入り秋の色が濃く出始めた。今回は暦と色との関係について面白い記述を見つけたので紹介する「昔中国から伝来した五行説というのがある。これは木・火・土・金。水の五種によって自然界や人事のすべてを説明しようとする説である。この説では、木には青、火には赤(朱)、土には黄、金には白、水には黒(玄)が割り当てられる。また、方角では東は木である。従って東の色は青となる。同様に南は火で赤、西は金で白、北は水で黒。中央が土で黄となる。ここから東は青竜、南は朱雀、西は白虎、北は玄武の四神が生まれた」という(二十四気物語:倉嶋 厚)。
これに関連して四季にも色を付け、青春、朱夏、白秋、玄冬という表現が生まれた。これらの言葉は五行説に発していることが分かる。
今は満月も過ぎたが、中秋の名月は特にスーパーフルムーンなどと言われ、特別大きく白く輝いていたのをニュースで見た。白秋の深まりは日に日に強まり、周囲の色彩は薄まり、白っぽくなる。鮮やかな緑が黄色や赤に変色し、そこに白い霧がかかると幽玄の世界の広がりとなり、駆け足で冬が訪れる。短い秋を楽しむとしよう。
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