2016.11.27 鍋の始まり
初雪があって、寒さが身に染みる季節に入った。 こういう時期は何と言っても「鍋が一番(2014.12.25紹介)」だ。以前紹介したコラムでは10種類ほどの鍋料理を示した。
その内の3種類の鍋料理がどう生まれたか、そのルーツを探ってみた(たべもの起源事典:東京堂出版から引用)
おでん
コンビニのカウンターの脇に大きな銅製の将棋盤のように区切って湯気を立てている(セブンイレブンの場合)。
元々は田楽の御所言葉、お田楽の略で、のち民間に広まる。江戸初期の元禄年間(1688~1704)にコンニャク田楽が現れる。幕末になり薄味の醤油汁で煮込む煮込みおでんが江戸っ子の人気になる。煮込みおでんができると、本来の田楽は、味噌おでんと呼ばれるようになった。大正時代に現在の素材が出揃う。かまぼこ・はんぺん・竹輪。さつま揚げ・ちくわぶ・すじ・ゆで卵・イカ・ガンモドキ・生揚げ・焼き豆腐・コンニャク・昆布・ダイコン・ゴボウ・ニンジン・ヤツガシラ・サトイモ・シイタケ・銀杏・筍と出揃う。
しゃぶしゃぶ
大阪の名物料理。薄切りの牛肉を使う水炊き料理の一種。第二次世界大戦後の昭和20年代に、大阪で創作される。すき焼きと異なる食べ方として人気が出て全国的に普及する。牛肉の薄切りや野菜を、昆布の出汁の中で、すすぐようにして火を通し、ポン酢・ゴマダレ・刻みネギ・紅葉卸しを付ける。
水炊き
福岡県博多の名物鶏料理。博多煮・博多水炊きともいう。水炊きの本来の意味は、調味しない湯で、煮た鍋物のこと。
湯豆腐・ちり鍋・しゃぶしゃぶも水炊きになるが、一般には博多の鶏の水炊きをいう。1911(明治44)年に、博多の新三浦の初代・本田治作が中国料理の発想から、鶏肉を塩水だけで煮る水炊きを創作したのに始まる。
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