日常細事


kiji

2016.6.5 トンネル考(1)
 私のよく散歩するコースに東横フラワー緑道がある。緑道紹介で既に紹介済みだが、今回はこの緑道の途中にあるトンネルを取り上げて話を広げていきたい。
 元々旧東横線の反町側から青木橋側に通じるトンネルであったが、廃線後緑道の一部となった。旧東海道五十三次で紹介した本覚寺の山の下を掘削してできており、高島山トンネルという名称が付いている。このトンネルは歩行者専用の緑道の一部なのであるから、当然歩行者しか通れない。自転車もスケーボーも禁止である。前後を注意しないでのんびり歩けるので、散策路として近隣の住民に親しまれている。トンネルの中は元々が鉄道が走っていただけに、天井が高く幅も広い。リニューアルしてあるので照明も十分で、白い塗装も清潔感があり、暗くジメジメした感じが全くない。
 トンネルというと何か閉塞感があるというイメージが強いが、広々とした空間が、それを感じさせない。初夏の今頃は、日の強い中を歩いてきて、ここに入ると、ひんやりとして心地良い。日が射さないことと風が抜けるせいだろう。250メートル近い長さなので、中で一息つきたいところだが、ベンチのようなものはない。トンネルゆえの制約があるのだろう。トンネルを出ると、約10分ほどで横浜駅西口に着く。
 トンネルは別の表現ですると隧道のことである。市内には歩行者専用のトンネルとしては、「大原隧道」が知られている。京浜急行南太田駅から徒歩10分ほど保土ヶ谷駅方向に歩くと隧道の入り口がある。昭和初期に整備された現役の水道用トンネルである。煉瓦積の坑道は出来た当時そのままで、人のほか自転車も通行できる。近隣の人が保土ヶ谷駅に向かうためのショートカットに利用されている。
 今回は横浜市内の歩行者専用トンネルについて記したが、次回はも少し考えを広げて地下構築物も含めて観察を続けることにする。





 

 
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