2016.8.23 比べる(1)
人は何かにつけて比べるものだ。大きいとか小さいとか、広いとか狭いとか比較することである。
比べる(較べる)とはどういうことかというとAとBを比べるというように対象となるものがある。例えば「値段、数、重さ、高さ、大きさ、腕前、能力、速さ、距離、性格、美しさ、音、性質、温度、気候、形、外見、特徴、優劣、色、味、栄養分、におい、時間、安全性、サービス、効率、生産高、成績、筆跡、表現、環境」などが上げられる(研究社:日本語表現活用辞典から)。
個々の項目で例示することは紙数(文字数)に限りがあるので、今回は大きさの使い分けについて取り上げてみた。
大きさを最初に選んだのは、なぜ形の大小に関わらず「大福」と呼ぶのかという疑問に発している。そこで名前の由来を探っていくと「食べると腹がふくれるので、「はら ぶと餅」とも呼ばれた。のちに「腹太餅」を「大腹餅」に書換えられたが、大腹なら大福の方が縁起がよいということで「大福餅」となった」という説明に出会った。
他にも「大」だけを使う表現がある。オリンピックも本日(22日)閉会式を迎えたが、テレビでは連日「大一番(おおいちばん)」という言葉が飛び交った。これなどは大事な一番の「大」を強調する意味合いが強い。どうやら大という文字は「比べる」ケースがあまり多くないようだ。
上記比較用語一覧の中では「大きさ、音」ぐらいで、車などの大きさを表すのに、比較語の大中小が使われる。中でも「中」の使い方は曖昧で、音の場合などは、高音、中音、低音などとして分けている。大声と小声はあるが、中声はない。中は標準ということで敢えて「中」とは言わないのかもしれないが、これは注目に値する表現法だ。
今回のテーマは「窮余の一策」とでも言える「比べる(比較)」に的を絞ったが、「話題が浮かばない時には小出しに使えるな」などとレパートリーが増へたことを勝手に喜んでいる。今回は第1回目なのでまだまだ続く。
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