2016.5.23 風呂敷と手拭い(mono)
久し振りにモノ(mono)を話題にしたい。
今回のモノは風呂敷と手拭いである。両者とも日本の伝統的グッズだ。長い歴史があるので呼び方や使い方にも変遷を重ねてきた。
初めに風呂敷の由来を調べると、「その名が示すように、風呂で敷く布のことなのだそうだ。風呂というと湯に浸かるイメージが強いが、江戸時代までは蒸し風呂で汗を流したらしい。そのために、今のサウナのように、バスタオルを簀子(すのこ)の上に敷くのと同じ感覚で、風呂敷が使われたことが、そもそもの始まりという。それが時代が下がり、蒸し風呂が湯船に変わり、風呂敷も本来の目的から、ものを包むものへと変化した。手拭いについては、古代から生活に密着したもので、神事の際の装身具の一種として使われていたものが、江戸時代に風呂の普及とともに庶民にも一気に広まり、その用途も風呂に使ったり、汗を拭くだけのものでなく、風除けや埃除けの「頬かむり」にもなり、縁起物として贈答品にも使われた(日本の伝統文化しきたり事典)」。
現在の戻り、これらのモノがどうなっているか観察すると、十分生き残って広く使われていることが分かる。風呂敷は着物に合う装身具のようで、街中ではあまり見かけない。携帯が楽で何でも包んで運べるので、重宝なので決して無くなることはあるまい。
サウナに使われた風呂敷はバスタオルと名を変えて健在だし、手拭いもタオルということが多くなったが、形もハンカチから台所の布巾、温泉で配られるタオルなど幅広く使われている。
今治(国内最大規模のタオル産地、四国愛媛県北部の地で、百十余年の歴史がある) のタオルなどは使いよさと材質の良さから珍重されて、世界的にも広く知られているグッズとなっている。
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