日常細事


kiji

2017.3.14 数え方いろいろ(2)
 度量衡法(計量法制定以前の数え方)の所でも触れたが、物の数え方はまさに千変万化できりがないほどある。
 物の数え方(本・人・個・枚・匹・頭・羽など)は助数詞というが、ホームページ 「みんなの知識 ちょっと便利帳」の中で紹介されている「ものの数え方」では6000例も上げている(http://www.benricho.org/kazu/)。
 イントロとして、この中のコラムから数え方の歴史を感じさせるものをピックアップして紹介する。
 これは国会図書館デジタルコレクションのうちの一つ「国漢新辞典(明治44年刊行)」で紹介されているものの中から選んでみた。余談だが明治44年刊行の辞典に「新」が付いているのは笑える。
 この辞典のおそらく附則の部分だと思うが「品物名数抄」というのがある。そこを見ると、文具類、玩具類、佩用(はいよう)類、武具類などと辞典らしく、確り分類されている。原版をコピーしたものが掲載されていたが、傷んでいるため判読し難い文字が多かった。
 「文具類」筆:一管、一本。墨:一丁、一挺。机:一脚、一前(*読経の際に経文を載せる経机などの数え方)。紙:一枚、一葉、一張。書籍:一巻、一冊、一部。
 「玩具類」笛:一管。鼓:一丁、一張。碁盤:一面
 「佩用類」扇:一本、一枚、一把、一握、一柄
 「帛服(はくふく)籍物類:着衣」帯:一本、一筋、一条(*原物の写しでは條のようにみえる)。袴:領、下、揃。足袋:一足、一双。風呂敷:一条(*一枚や一包の表記はない)
 大雑把に例示したが、すっと思い浮かぶのがあまりに少ないのには驚いた。
 次回はもう少し勉強して今風の数え方に言及してみたい。(*は脚注)

 

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