2017.4.17 薬の服用にはご用心
この歳になると医者通いが日常化することは止むを得ないことだ。数えてみると内科、整形外科、眼科、皮膚科それに歯医者といった、多くのクリニックに通うことになる。そうなると必然的に服用(塗る・貼る含む)薬も多種・多用となる。
一日に常用する薬は十種類を超える。これは普通の同年代の人と比べても多い方かもしれない。薬手帳というのがあり、薬の副作用が起きないように医者は配慮するし、薬剤師もチェックする。問題は使う方の側にある。よくある例だが、勝手に処方を守らず多く服用するという話を聞く。そのようなことがないように私はかなり厳密に服用のルールを守り(当たり前の話だが)、薬は小分けにしてピルケースで管理している。当初はプラスチック製のケースの上蓋に薬名と一日当たりの飲む数と回数をマジックで書いて誤用を避けるようにしていた。
そのうち、同じ薬なのでそれは消してしまった。慣れによる甘さがそこに垣間見えてくる。食前に飲む薬はよく忘れることがある。一日二回朝晩服用というのも間違いやすい。薬によっては『頓服』のような痛み止めは、自覚したときだけに飲む薬で常用するものではない。それも同じピルケース内にある。
さて前置きが長くなったが、これからが本題で、こういう事があった。私は導眠剤なしには眠ることができない。周囲の同世代の老人たちでも導眠剤を使っているものは多いから、それ自体は珍しい事例ではない。問題はこの薬は常用性があり、いったん始めると止められない。人の話では「それは自己暗示のようなもので、麻薬のような禁断症状は出ないはずだ」ということだが、実際はそうでもない。
実は先日いつものように寝る前に2錠飲んで床に入ったが、なかなか眠気が起こらない。そういう時は頭がじんじんするので、おかしいと思い、少し量を増やしてみようと1錠口に入れてみると、妙に甘い。よく PTP包装シート(錠剤やカプセルをプラスチックとアルミで挟んだシート状のもの)を見ると『頓服』であった。包装が似ているのでピルケースの中で混ざって入っていたため飲んだものである。これは完全に誤用で、体にいいわけはない。結局導眠剤を確認して飲んだら、眠ることができた。このように導眠剤は気分で効く効かないではなく常用性があり、止められないという依存性が生まれるものなのだ。
腰の痛み止めなども同様で欠かせない。一番いいのは薬の世話にならないことだが、これが難しい。精々処方を守ることしかないようだ。
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