日常細事


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2017.4.24 生活の知恵(その二)
 明治6年まで日本人は旧暦(太陰暦)の世界で生活していた。古くから伝わる日本人の生活の知恵も又この旧暦に負うところが多く、陰暦は人々の生活の指針だったのである。
 陰暦には立春などの「二十四節気」や入梅などの「雑節」が記載されており、これらが生活の目安となり、暦を調べて農作業の計画を立てたりした。
 今も生きている 天気俚諺(てんきりげん)や観天望気(かんてんぼうき)は暦から発している。例を上げると次のような諺がある。これも生活の知恵と言えよう。
「日がさ月がさ出ると雨」という諺がある。これは昼間太陽の周辺や夜月の周りに、薄白色~薄黄色の光の輪ができることがあり、この雲の種類は巻雲や巻層雲といい、最も高度が高い部類に入る雲で太陽や月の前面に薄く覆いかかるように現れる。 低気圧の進行方向の前面に現れ、低気圧の中心までは距離700から800キロメートルぐらいある。 低気圧の進行速度が時速30キロとすると、早ければ23時間ぐらいで中心が通過するので、その少し前から雨が降り始まる。これなどは天気予報のようなものである。
 この種の俚諺(りげん:諺)は暦に従って季節ごとにいろいろあり「雪は豊年のしるし」とか「朝焼けは雨・夕焼けは晴れ」などを上げることができる。
 年中行事や風習にも、調べてみると生活の知恵が生かされているものが多い。これも一例を上げてみる。
「人日の節句」は、五節句の一つで1月7日。 七草がゆを食べることから七草の節句ともいう。七草がゆは有名なのでみな知っていると思うが、正月に雑煮を食べ過ぎて酸性体質になったのを、青物を補給して中和させるわけで、理に叶っている。これも長い生活習慣の中から生まれた、生活の知恵の言うことができるだろう。
 次回は占いにまつわる生活の知恵を探すことにしよう。

 

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