2017.8.28家事分業の移り変わり
前回分業について触れたので、その関連で家庭における夫婦の分業のあり方について少し語ってみることにする。
私見であるので、標準的家庭の分業とは異なっているかもしれない。
子どもの頃、親父は働いて家族を養う大黒柱であったから、8人もの子沢山にもかかわらず、家事・育児には全く手を貸さなかった。その分野は母が中心で、兄弟姉妹がそれを手伝った。父親は常に高い場所から家族を見下ろしているという存在だった。それが通用した時代でもあった。
私が世帯を持ち家庭での役割分担(正式には性別役割分業という)は変わっただろうか。否変わっていない。私は働き専門で家事には一切タッチしなかった。ただし給料はすべて女房が管理した点は親父と違う。そのスタイルは今でも基本的に保たれている。
私は家事はおろか今では力仕事さえ女房の分業下にある。
私や父親のような家庭内分業のあり方は、今では通用しない世界の話であろう。
夫婦共働きが当たり前になり、男女の分業体制は大きく変質しているのが今の姿だ。男だからこうあってしかるべきだというよすが( 縁・因・便:寄って立つところ)は存在しなくなった。私がアルバイトしていた高等学校では、
先生同士が結婚するケースが多く。結婚して辞める女性は殆どいない。それでも子供は作る。3人の子持ちというケースもある。こうしてケースでは男性は積極的に家事育児に参画する。朝飯、洗濯、夕飯の準備をして出勤する定時制の先生すらいる。このように家庭優先で職業を選ぶ人もいる。
ここに面白い調査結果がある。それによると『性別役割分業意識の変化 研究開発室 -若年女性にみられる保守化のきざし-松田 茂樹2005.9』「若年女性において、従来 低下する一方であった性別役割分業意識が増加傾向に転じたことは注目される。この変化に対してはさ まざまな解釈が想定されるが、そのひとつは若年女性の保守化というものだろう。昨年は「負け犬」と いう言葉がブームになり、30代未婚の負け犬と既婚、中でも既婚で専業主婦の勝ち犬の生活がマスコミ 等で対比されたことで、若年女性の間に勝ち犬志向が広がった可能性が考えられる」
私が思うにこの現象は過去の分業に回帰するものでは決してないはずだ。働かなくなった女性は先ず財布のひもは自分で持ち、育児や家事にも夫を積極的に使うという図式が見えてくる。いつの時代も女性は逞しく生きる存在なのだ。
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