日常細事


kiji


2017.9.12 風呂が好い
 私にとって今一番 何が楽しいかと言へば、風呂に入ることだ。
 浴槽に6分目ぐらいの湯を張り、身体を沈めるわけだが、ユニットバスだから狭い。温泉のように手足をいっぱい広げるような真似は金輪際できない。横長の部分に足をくの字に曲げ、背中を浴槽に押しつけるようにして首まで湯に浸る。すると浴槽の湯は8分目に上がって形が決まる。アルキメデスの原理でもないが、体の容積分水位が上がるという仕組みになっている。
 のっけから話が脱線している。要はその時間が一日の中で一番心地好いと言うことである。というのもその時は体の痛みから解放されるからだ。理由は前回コラムで紹介した。浴槽滞在時間は僅か約10分ほどであるが、色々想を練ることができる。もうお分かりだろうが、これも風呂の中で考えた一文である。
 想と言っても大層なことは浮かんでくるわけではない。「そう言えば敬老パスの通知がきてたな。今年も申し込むとするか」とか言った他愛のないことだ。それでも一時的とはいえ、身体の痛みが無くなる分、頭の働きが良くなる。
 浴槽を出る前に洗い場の準備を整え、絶対に身体のバランスを崩さぬよう慎重に浴槽から足を踏み出す。そしてプラスチック製の腰掛けに座って、おもむろに身体を洗う。先ず最初に洗髪し、その流れで首から下を洗う。最後に顔を洗って髭を剃る。サッパリしたところで約10分が経過する。ここで気が向けばもう一度浴槽に戻り、身体のこわばりをほぐす。
 風呂を出るまで約20分〜30分。この癒しの時間「なんてたって風呂が好い」のお粗末な一席。
 何と、これでは丸で療養日記の続きではないか。

 

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