2017.9.29 心象表現に歌を詠もう
秋が深くなりつつあるこの時期、詠み人には最も題材に満ちた月である。花鳥風月「春は花、夏ホトトギス、秋は月、冬は雪」といったように、それぞれの季節を代表する季語がある。
歳時記(さいじき)は「歳事記」とも書き元々、四季の事物や年中行事などをまとめた書物のことであった。江戸時代以降の日本では、主として俳諧・俳句の季語を集めて分類し、季語ごとに解説と例句を加えた書物のことを指すようになった。
1872年12月より日本に太陽暦が導入され、歳時記の内容に大きな混乱をもたらした。1874年の『俳諧貝合』が陽暦による最初の歳時記であり、立春を2月において陰暦から1か月遅れで調整しており、現在の歳時記の多くがこの方法を引き継いでいる。(Wikipedia)
5,7,5(17文字)の中に日本人の美意識、自然観、情趣といった心象を再現する様々なものが込められている。また俳句には「有季定型(季語があり、五七五)」というルールがある。
私は小学校の時代に俳句を作ることを学んだ。これは俳句というものが、日本人が昔から四季の移ろいや自然の変化に非常に心を寄せてきたという伝統があるからだろう。
自然の移ろいを背景とした心象表現を俳句に託すことに、私は何のためらいもない。無論うまい下手はあるだろうが、それは物事の核心ではない。感じたことを率直に5,7,5の17文字に込めることに意義がある。
そうした自然と自分の感性の融合を更に克明に表現するため、みそひともじ【三十一文字】と呼ばれる短歌(和歌)で詠むこともある。これは古くは万葉集にルーツがある。とくに季語に拘ることはなく、自由に心の内を表現できるもので、今風のsnsのように詠まれていたようである。実際に詠もうとすると5,7,5,7,7と一つにまとめる形にするのは、結構難しいというのが実感ではあるが。
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