日常細事2018


kiji


2018.1.18 売り藥ネーミング
 効きそうで効かない。止められそうで止められない。それが薬である。薬九層倍などと揶揄されながらも結構売れている。私はお腹が弱いので毎食前にラックピーという粉剤(漢方薬風)を飲んでいる。ラックは楽、ピーは腹下りのことを表す名前を付けたものだと推測される。
 ドラッグストアに行くと物凄い数の薬が棚に並んでいる。その中で目を引くのはネーミングである。 例えばお腹が張ってしょうがない時に「ガスピタン」などというネーミングがついていると、数ある中からついそれに手が伸びる。
 それほどに薬の名前をどう付けるか、ということは社運を賭けることにもなる大事な要素を含んでいる。
 そんな薬を商品棚から選び出して紹介することにする(HPデイリーポータルZを参考させていただいた)。念を押すようだが効くか効かぬかは保証の限りではない。名前がヒットしている薬は多分効くのだと思う。でなければそう売れるものではないからだ。
 筋肉のコリや痛みに医者が処方してくれているのは「ラクール」という塗り薬だが、同じ成分でドラッグストアで売れているのは、多分「アンメルツヨコヨコ」だろう。この「ヨコヨコ」がネーミングのキモである。アンメルツと打っただけでパソコンの辞書は「ヨコヨコ」とセットで変換してくれるほどである。
 同様に夏の暑い盛りに額に貼る「熱さまシート」も自動変換で出てくるヒット商品である。そのほか「のどぬーる」は喉の殺菌ゃ消毒に使う薬。非常に分かりやすいネーミングである。 最後の紹介はトイレの汚れには「ブルーレットおくだけ」で、これもどこの家庭でも使われているヒット商品である。
 いずれも『小林製薬』の商品を紹介してきたが、この会社の薬はみな内容が見えるようで、語呂もよく覚えやすい。
 当社の商品企画・商品開発について調べると、 デザイン・ネーミングの開発というプロジェクトチームがあり、デザイン・ネーミングの上手さが販売戦略の要になっていることが読み取れる。
 頭に塗るだけで知恵が出てくるヘアローション『チエデール』のような商品が発売されれば、飛びついて買うのだが。
 
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