2018.2.28 測る
日常生活の中で私たちは知らず知らずのうちに物事を比較しがちである。その目安となることが「測る」という行為である。
「柱の傷は・・」という童謡にあるように、小さいころ自分の背が伸びる記録を柱に刻み込む、これが測るを知る第一歩であろう。
測るの定義は「 様々な対象の量を決められた一定の基準と 比較し、数値と符号で表すことを指す」とある。小学校に上がると学期末に通信簿という成績表が手渡される。これも測るの目安となる。上がったり下がったり、誰それより上だとか下だとかというように比較の基になることもある。
実際に測量とは別に物の本質や、能力、価値判断も「測る」に属する。例えば、店頭で品定めをして買う品物を決める。これなどは典型的な価格や品質の比較に基づくから「測る」行為である。
縦、横、高さ、幅、容積などを測ることを測量というが、これは建築設計には欠かせない。
昔は航海に六分儀は欠かせない道具であった(今も使われている)。これは天体や物標の高度、水平方向の角度を測るための道具で,天体の高度測定、自身の位置の割り出しなどに利用される。それにより船を正しい方向に導くことができる。今は衛星を使ったGPSが主流になっている。今では自動車のNAVIにも使われて、今いる自分の位置と目標地点への誘導を可能にしている。これなども測量の一つである。
測ることを生業としている仕事もある。先に示した設計士や航海士のほか、鑑定士などもその部類に入る。鑑定士とは お宝探偵団のように、モノの真贋を見分けることを生業にしている人や、不動産を評価する不動産鑑定士などの職業をいう。ここでは価値を判定するのに、識別眼や土地の値段をその場所の価値で判断する経験と実績がその人の評価となる。
このように「測る」という事は「比べる」ということと対になっていることが多い。
人はそれぞれ自分の物差しを持っていて、それで物事を推し量る基準としている。
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