2018.3.10 掃く 履く
行為を表す言葉第三弾は「はく」を訓読みの中から二つ、同音異義語で「掃くと履く」を選んでみた。
まず最初に「掃く」という言葉を観察すると、掃除するに代表されるように「塵やごみを片付ける」ことで、大辞林では「 ほうき・刷毛(はけ)などで表面をさっとなでるようにして,塵(ちり)などを除く。また,掃除をする」とある。箒や刷毛などの道具が必要である。それ以外の表現としては「掃き溜めに鶴」や「 掃いて捨てるほど」などがあげられる。
平昌オリンピックで活躍したカーリングもストーンの直前の氷をこすって掃いていたのが印象に残る。英語でbrush (ブラッシュ)も「さっと塗る」ということで「眉を掃く」などという使い方もある。
同じ同音の「履く」は「はきもの。くつ」の意味があり、「草履 (ぞうり) ・木履 (ぽっくり・ぽくり) 」などという使われ方があると思えば、またこの履くは「穿く・佩く・着く」と同義語で使い方で分けられている。一つ例を上げるなら「「太刀を佩く」は刀を腰にさすことである。
全然意味の違う使われ方として、履歴書の「履」とはどういう意味なのだろうか。漢和辞典(学研:漢字源)で調べてみた。それによると①足で踏む②約束を行う「履行・履歴」などが上げられ、語源は人が足で道を踏み歩く意を示す。そこから人が歩んだ道筋を示す言葉としても使われている。
このように人も行為を表す言葉は沢山あって、それをテーマにすれば話のタネは尽きないような気がする。ただ面白さには欠けるとは承知している。千夜一夜物語を維持するにはこれも手法の一つと察して容認して頂きたい。どうしても引用が多い文章はオリジナリティーが出せないものである、これもわが身の浅学菲才のなせる業と自戒している。
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