日常細事2018


kiji


2018.3.7 拭う・拭く
 人の行為に関する考察第2弾は「拭う(ぬぐう)・拭く(ふく)」
 この言葉で直ぐに思い当たるのが「汗をぬぐう」であろう。大体からだの中でも顔が主に「ぬぐう」の主役となることが多い。上から順番に行くと「額の汗をぬぐう」、「流れ落ちる涙をぬぐう」、少しだらしないが「水っ鼻をぬぐう」、「よだれをぬぐう」などのように身体から出る液体がその対象となる。
 「拭う」は表題にあるように「拭く」と同義語である。どちらを使っても当てはまる。身体の外見から見えるものと内面の見えない部分で使われる場合もある。例えば、「汚点を拭う」とか「不快な印象を拭う」といったような使い方がある。
 拭う(ぬぐうと拭く(ふく)は同義語であるが、類語辞典を読むと、「拭く」の類語に分類されている。実例をあげると、どちらかというと道具として使われることが多いようで、「手拭き」、「汗拭き」、「日本手拭い」、「手拭い」、「足拭き」、「足拭い」などが見つかる。
こうして見てくると、ちょっとしたしぐさの中に「拭う(ぬぐう)・拭く(ふく)」という言葉が出てくるのが分かる。この言葉は文法上は「動詞」に分類される。ここで使われる動詞は「主体動作動詞と呼ばれ主体の動作をとらえている動詞に属し、一般に終止形語尾がウ段の音で終わる」とされている。
 なぜ今回「拭う」を選んだかというと、この季節に関連して「花粉症」に悩まされ、眼から涙は出るは、鼻水は絶え間なく出るはでということが、今回のテーマになったという経緯がある。

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