2018.4.14 調味料(3)
のっけから食いっ気の話で恐縮だが、酢と言えば「何と言っても寿司でしょう」。無論いろいろな料理の調味料として使われていることは先刻ご存じのことと思うが、酢は酸性かアルカリ性かという話になると、これは大方の予想とは違い、アルカリ性食品に属しているのだそうだ。
ここは聞きかじりで、よくは分からないが口に入るときは酸っぱいから酸性なのだそうだ、それが腹の中に入ると、どうなるかというと「酢酸等の有機酸は分解されて酸度を失い、代わりにカルシウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ度が高いミネラルが残る。そこで、ややこしい事に『お酢はアルカリ性食品』と分類されるんですね」という話だから驚きもんだ。
どうもこれで酢は体にいいから人気が高いのかもしれない。悪口は聞かれない。ではどんな効用があるのだろう。結構出てくる「 唾液や胃液の分泌を促し、食欲を増進させる」とか「 腸の悪玉菌の増殖を抑えて腸内環境を整える」とか「 お酢は肌にも良いと美容効果も期待される」さらに「酢酸がクエン酸に変換! 疲労回復効果 - 骨の強化にも!」と!マークまで飛び出してくる始末である。
さて、酢という字は酉(とり)偏である。それに似ているのが酒で、これはサンズイに酉と書く。何か共通点がありそうだ。
そこで早速ネットで検索すると、見つかった「 米を蒸して米麹と水を加えると、麹菌の働きで、糖化もろみができるので、これに酵母を加えると酒の状態になる。この後、酢酸発酵すると酢(純米酢)になる。 酢は、糖化発酵、アルコール発酵、酢酸発酵の三段階を経て作られる。 アルコールを原料とする場合は、最後の酢酸発酵だけが行われる」 ということである。
アルコールという共通項で酢と酒は結び付いていることが分かる。違うところは酢はアルコールには戻らないが、アルコールは酢になるという成長過程のような関係が見えてくる。
調味料としてどんな料理に使われるかは、字数の関係で、読者の知識に任せることにして、今回はお開きにする。次回は塩と砂糖について考えてみたい。
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