日常細事2018


kiji



2018.4.17 調味料(4)
 今回は調理には欠かせない2つの調味料「塩と砂糖」について考察してみた。
 ほとんどの料理に塩は使われている。最近は減塩と言って、なるべく減らす傾向にあるが、これは高血圧対策と言われ、平成25年の調べでは 日本人の成人の塩分摂取量は1日平均10.2g(男性11.1g、女性9.4g)となっている。これに対して日本人の摂取目安量を定めた「日本人の食事摂取基準(2015年版)」では、男性1日8.0g未満、女性7.0g未満を目標と定めているので、2gから3gほどオーバーしているということになる。だからどうだということではないと思う。他の国と比べると多少摂り過ぎというのが実態らしい。
 私は糖尿病で糖分は厳しく制限されているが、血圧は極めて正常である。だから塩分は気にしない。
 一方、砂糖については大の甘党であることには変わりなく、制限されていてもつい甘いものに手が出るのは仕方がない。チョコレートやカリントウ、あんドーナツはおやつに欠かせない。最近は年齢が年齢なので血糖値は測らないが、また悪い数字が出ていることだろう。
 さて塩は辛い。砂糖は甘い。童謡にも「あっちの水は辛いぞ、こっちの水は甘いぞ・・・」という一節を覚えている。
 これらの違いであるが、塩は岩塩や海の水を精製して作られるミネラル(無機物)であり、砂糖はサトウキビなどの植物から作られる糖質(有機物)という違いがある。
 両者を歴史で比べると「塩は 日本の食事では旨みの調節は塩で行っていた。塩は旨さの代表であると共にミネラルだから人体の健康維持に不可欠な食品であった。日本人は穀物を主食とした食生活を行っているから、塩がないと健康維持ができない」とその重要性が述べられている。
 一方、砂糖と言えば「 砂糖の歴史は実は比較的新しく、産業革命以後のことである。もともと砂糖は贅沢な食品だったから、裕福な国の裕福な人々が食べ始めた物であるため、かつては砂糖の消費量は文明のバロメーターと言われていた。ところが、誰の口にも入るようになると、 砂糖の消費量が多くなり、その逆に穀物の消費量が少なくなってきて、砂糖は危険な食品に姿を変え、砂糖が人体に害を及ぼすことが多くなった」というように、童謡とは違い塩は善いもの、砂糖は悪者扱いされるようになってしまった。これは私のように甘党にとって耳の痛い話ではある。


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