2018.4.21 粗食に耐えるYes or No
私が今研究している「禅」においては、厳しい食のルールがある。典主(てんぞ)といって食事の管理者(管理栄養士のような存在)がいるくらいに重きを置いている。一汁一菜と言われている厳しい粗食の中でどう栄養を保持していくかが彼らの職務である。僧侶が健康なのは日々の修行もさることながら、どのような食事を摂っているかが注目される。
自分がそのようなメニューで満足できるかというと、全く自信はない。
そこでどうすれば粗食に耐えられるか、もっとも我が家では、かみさんがすべてを管理しているので、それほど騒ぐほど粗食になることはまずない。
一般論として粗食に耐えられるか参考までに、「粗食のすすめ(幕内 秀夫 )」の知恵を拝借することにした。この本は中々説得力があるので、そのくだりを要約して紹介することにした。「日本人の食事に米が減り、肉や牛乳、乳製品、魚、野菜、海藻、油脂などが多く摂られるようになった。果たしてその結果日本人は健康になったのだろうか。その答えはノーと言わざるを得ない。
今の子どもたちは、生まれた時から『豊かな食生活』で育っている。その結果アトピー性皮膚炎の急増、虫歯の急増、歯並びのまともな子どもを探すのは困難な状況になっている。まさに、ご飯を食べなくなり、先述の高タンパク質の食物の過剰摂取の結果なのである。はたして、これが豊かな食生活と言えるのだろうか」という疑問を投げかけたうえで「そろそろ食の問題を考え直す時期ではないだろうか」
そして、「今こそ『粗食』に帰るべき時なのである」としている。
では粗食とはどう定義づけられるのであろうか。「粗食のすすめ」では、現代の食生活は大きな問題点を抱えているとして、次の三点を上げている。
1.米を食べなくなった日本人
2.食生活が欧米化した日本人
3.栄養素にこだわりすぎる日本人
煎じ詰めると、粗食が健康維持に適していることは、明治生まれの人が長生きだったように、日本人の食生活の原点に回帰することをヒントにして、食生活を変えていくということだと理解した。
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