2018.6.2 笑い(3)
今回は「笑いに関する言葉」をテーマにすることになっているので、『笑』を含む成句やことわざを探し出し、どういう内容の言葉になっているかを検証してみる。
先ず「故事・ことわざ」から上げてみる。
◎来年(明日)の事を言えば鬼が笑う:先のことはわからない。未来のことは予測できないということのたとえ。年末に翌年の抱負などを偉そうに語ると、このようなことわざで冷やかされるものだ。
◎一銭を笑う者は一銭に泣く:わずかな金銭を粗末に扱うものは、いつかそのわずかな金銭に泣くはめになる。たとえわずかな金額でも大事にしなければならないという戒め。私たちの世代は貧しい時代に育ったので、お金の大切さは身に染みて分かっているが、年を取ってから無駄遣いが多くなった。物が無い時代を生きた反動だろうか。
◎今鳴いた烏がもう笑う:今まで泣いていた子どもが、すぐに機嫌を直して笑うこと。幼児は大泣きした後ケッロッとしている。あれはストレス解消なのだろうか。
◎顔で笑って心で泣く:泣きたいほどつらくても顔では笑ってみせるということ。よくドラマのシーンにあるが、こういう状況には逢いたくないものだ。
◎最後に笑う者が最もよく笑う:最初に笑っていた者も最後に泣くこともある。最終の結果が出たあとに笑える者が最高であるということ。最後に笑うというのはかなり意味深で「ほくそ笑む」ばあいだってある。
◎泣いて暮らすも一生、笑って暮らすも一生:同じ一生に変わりがないのなら、なるべく楽しく暮らす方がよいということ。そう簡単に割り切れないのが人の人生というもので、それこそ「顔で笑って心で泣く」事が多い。
◎笑う顔に矢立たず:笑顔で接してくる者には、憎しみも自然に消えるというたとえ。これは次のことわざとも共通点があり、しかめっ面より愛嬌のある笑顔に和まされるものである。
◎笑って損した者なし:いつも明るくにこにこしている人は、他人に好かれ幸福を招くということ。まさに「笑う門には福来たる」と同じたとえである。もっとも時と場所と相手をわきまえないと「噛みつかれる」こともある。
次回は四字熟語などを含む「笑い」の表現について考えてみる。
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