2018.6.9 笑い(5)
今回は笑に関する表現と種類について明らかにする。
笑いに関する表現について、国語辞典では「うれしさ、おかしさ、照れくささなどの感情から、表情を崩したり声を出したりすること」としている。そのいくつかを次に紹介する。
「爆笑・大爆笑」その場にいる人の多くがどっと笑うこと。お笑いなどの演芸場では、このような笑いを取るのが仕事。
「苦笑・苦笑い」苦々しく思いながら笑うこと。まんまと引っ掛かったりするとき思わず出る笑い。
「失笑」あきれて思わず笑ってしまうこと。場の雰囲気をこわすような突飛な行動や発言に対して出る笑い。
「冷笑・嘲笑」さげすんで冷ややかに笑うこと。 あざわらうこと。こういう笑はとかく人の心を傷つける。
「照れ笑い」照れて恥ずかしそうに笑うことで人に褒められたりするとついこぼれる出る笑い。
「微笑」声を立てずに少し笑った顔になる。モナリザの微笑み。
「愛想笑い・作り笑い・お世辞笑い」相手の機嫌を取るために作り笑いをする。揉み手をしながら笑うような仕草。
「哄笑」大口を開けて、大声でどっと笑うこと。爆笑とは類語。
「談笑」楽しく話したり笑ったりすること。同窓会の席が思い浮かぶ。
笑いの種類は笑の表現とも重複するが、他の動作と組み合わせる笑い。
「泣き笑い」泣きながら笑うこと。よく人生は泣き笑いしながら年を重ねるなどという。
「思い出し笑い・独り笑い」楽しかったことおかしかったことなどをひとりで思い出してにやにや笑うこと。年を重ねるとこうした笑いが増える。
「忍び笑い」声を立てないよう、こらえながら笑うこと。箸が転んでも可笑しい思春期の娘たちは、何でも可笑しいものだ。
「含み笑い」口を閉じ、声をくぐもらせるようにして(ほかに意図があるような笑い方で)笑うこと。意味深な笑い。こういう笑に騙されてはいけない。
「薄ら笑い」相手をバカにして薄笑いすること。冷たい笑いの一種。
「高笑い」高らかに笑うこと。 嘲笑ったり勝ち誇ったり少し歪んだ感情を含んだ笑い。
「追従笑い」こびへつらって作り笑いをすること。おべっかを使うこと。
「貰い笑い」他人の笑いに誘われて笑うことをいう。「貰い泣き」の方が知られている。
「誘い笑い」自ら笑うことによって笑いを増幅させるテクニックのこと。
など笑いの表現と種類について見てきた。次回(笑い最終回)は声を出して笑う「アッハッハッハ」のような擬声語(オノマトベ)について取り上げることにする。
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