日常細事2018


kiji


2018.10.10 しつけ(躾)と行儀作法(5)
 人と会話するときにも礼儀作法はある。
 会話で大事なことは、相手に不快感を与えないように話し、振舞うことがポイントになる。
 例えば見知らぬ人に声をかける場合、温和な態度で「もし」とか「もしもし」と電話をかけるように声かけをするのが普通で、もう少し丁寧になると「失礼ですが」「恐れ入りますが」または「すいませんが」というように、その場に合ったアプローチをとることが大切で、それによって用件に入りやすくしてくれる。
 会話の受け答えは、きちんと「はい」と対応するのが良い。「ええ」は目上の人には不作法と言われている。この受け答えはよく混同されている使い方であるので注意しよう。
 よく会話中にちょくちょく時計を見たり、スマホを見たりする人がいる。これは相手に集中していないという態度なのでよくない。またふんぞりかえったり、足を組んだり、逆にうつむいて顔を上げないで話すのも、相手にいい感じを与えないものだ。
 話の途中で電話がかかってきた場合は(普通はマナーモードにしておく)、急用の場合はその旨を告げ「ちょっと失礼」と言って中座する。電話は切っておいて臨むのがマナーにかなう。複数の人が同席している時に、他の人が話をしている最中に割り込むように口を挟む(差し出口)のは、マナー違反である。他の人が対話中に資料を音を立ててめくったりして雑音を発することもご法度である。
 これはよくあることだが、自宅に来客があった時に、玄関口から奥に向かって「お父さーんお客さんだよ」などと大声で呼ぶのはよくない。ここではいったん挨拶をして、それから用向きを伺って、奥に入り来客の旨を父親に伝えることが筋というものである。今はそれほど大きな家はないから、こういうシーンは見かけないが。遠くの方から用件を伝えるのも不作法とされている。特に目上の人に対してはその人の側に行って話すことがベストである。
 差し出口と行為は似ているが、例外として対話中に割り込むときのマナーがある。急用を告げる場合には、先ず一礼して「お話し中失礼ですが」とか「御用中失礼ですが」といって、用件を伝えることは許される。ここでも一礼してから入るのがキモである。次号に続く。


 



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