2018.10.22 しつけ(躾)と行儀作法(8)
このタイトルの最初に自分の体験に基づいた食事の作法に触れたが、ここではもう少し詳しく「食事の心得」について述べる。
これは明治期に定められた食事の時の心得というもので、次のようなものであった。今の人たちがこれを読んだら、「そこまでやるか」と思うものも少なくない。
1.食前に手を洗い、食後に口をすすぐ
2.食前食後に挨拶し、食事中はキチンとした態度を崩さない
3.箸は正しく持つ
4.まずご飯を食べ、次に汁・菜を食す
これに対し私を評価すると、1.食後に口をすすぐはお茶で済ませている。2.とても曖昧できキチンとしてはいない。3.これは大体正しい。これは練習しないと変な癖がつくから幼児に教える時は注意しよう。4.これは全くごちゃごちゃの順番(和洋食)である。
といったように、この作法は平成風に改訂したほがよろしいようだ。
これだけでなく、加えて5.として、人に不快を与えるマナーについて次のように付け加えられている。
1.好き嫌いを言う
2.急食・小食・過食をしない
3.口音をたてる
4.食器をかち合わせる
5.きょろきょろする
6.声高に話す
7.食べ物を頬張りすぎる
これなどもしっかり守ろうとすると、食欲が減退してしまうルールである。庶民の家庭はいざ知らず上流家庭では今でも守られているのかどうか、これも疑問である。
このほか箸を持つタイミングは両親が箸を持った後、子どもたちはそれに従うとか、箸袋が出る正式の食膳では、箸袋の位置が食事中か食事終了かを伝える合図になっている。箸を出した後の箸袋は膳の左側に置き、食事中であることを示す。食事が終わったら箸袋に戻す。などという決まりがあった。 最近の食堂の和食膳は椅子に座って、盆に載せられて出てくるので、箸袋の置き場所に困ることだろう。次回は箸の使い方について細かく調べてみた。
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