日常細事2018


kiji

2018.12.8  道具の移り変わりⅨ
 今の時代カメラは誰でも持っているモノの一つである。私が最初に手にしたカメラは35ミリサイズのフィルム式コンパクトカメラでCANON DEMI(1960年代後半)といって、ストラップが付いており、片手で持ち運べるくらい小さかった。それでいてよく写るので長い間重宝した。フィルムは 銀塩フィルムといって現像して印画紙に焼き付けるもので、白黒( モノクロ)画像であった。
 その後仕事で編集業務を専門とすることになり、取材に使うカメラはNikonの一眼レフ(ニコマートEL 1972年)に変えた。これは初の電子式シャッターを搭載したもので使い良かった。ちょうどカラーフィルムも全盛時代を迎えていたこととも相まって私のネガアルバムに残るフィルムは殆どこれで撮ったものである。
 このカメラはデジタルカメラの出現でその役割を終えた。それから代を重ね、現在手元にあるのはデジタルカメラで大き目なFuji FainpixとミニサイズのPanasonic Lumixの2台をTPOで使っている。両者とも動画が撮れるので便利な使い回しができる。画像はSDカードに保存されるので、パソコンに繋いで簡単に画像を再現することができる。私のホームページの写真や動画すべてこのモノで収録したものだ。
 当時カメラと並んで普及したのがビデオカメラである。最初に入手したのはVHSテープで録画するもので、大きくて肩に担いで撮るという重いものだった。おまけに撮影後の画像はセットになっているテープデッキでみるので、両方合わせると10キロを超えており、とても骨がおれる作業で値段の割に使われずにsonyから8ミリのハンディーカムが出るとお蔵入りになり、そのうちいつの間にか家の中から消えてしまった。ハンディーカムはそれから旅行の友として随分と活躍した。今でもテープの再生用に中古のモノを買って保存してある。その後継機は一眼レフと間違えるようなミニカセットのビデオテープに収録するもので、これも今は役目を終り、休眠している。今は書いたようにカメラと動画撮影ができる2機種が現役で、もう買い替えはないと自分では思っている。
 こうして思い返してみると私のようにモノの無い時代を経験したものは、どうやらMONOマニアに落ち入りやすいようだ。
(次号から「平成を生きて」)

 



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