日常細事2018


kiji


2018.7.28 打ち水
連日猛暑が続き、当分は散歩も自粛している塩梅だ。今日(27日朝)は南の海上に台風12号が発生しており、その影響か風が強く、涼しい感じがする。それでも昼頃には太陽が顔を見せ、暑くなりそうだ。
 夏を少しでも涼しく過ごす方法は、エアコンの効いた部屋にいればよいが、それでも夏仕様の体になっているので、何となく怠い。
 近年の夏の暑さはいろいろ情報があって、やれ地球温暖化、やれヒートランド現象と、今に日本の夏は、今年史上最高気温41.1度を記録した40度を超える暑さが当たり前になるのだそうだ。どこかの町ではプールの水がお湯になって遊泳禁止になってしまった。そんな話は初めて聞いた。何とかならないものだろうか。
 私が幼い頃我が家では廊下に葦簀(よしず:葦簀は、主に夏に用いられ太陽光や、外部からの視線を遮りながら風を通す役割がある。住宅では、玄関先や、ベランダなどに用いられる「日本文化いろは事典」)を立て、庭には打ち水をした。
 この打ち水は街のどこでも見られる夏の風物詩であった。少し調べてみると、「打ち水(うちみず)とは、道や庭先などに水をまくこと。また、その水のこと。打水とも。 打ち水には場を清める神道的な意味合いがあり、玄関先などへの打ち水は「来客への心遣い」の一つであり、打ち水の起源は江戸時代の茶道と言われている」とある。最近東京都も小池知事の発案で「東京都をはじめ全国の市町村が都市部のヒートアイランド対策として、
一斉に打ち水をしましょうね!」という計画を進めている」
 この打ち水にはどんな効果があるのだろうか。これも専門家の言葉だが、「ヒートアイランドの原因のひとつは、都市の表面をアスファルト、コンクリート等が取り巻き、熱を蓄えてしまうことだ。このため、都市の気温が上がってしまう。打ち水のねらいは、まさにこのアスファルト、コンクリート等の表面に水をまくことで、直接、表面温度を下げることである。とうぜん、地面が冷えれば、その場所の気温は低くなる。
 さらに、気化熱は、水が接しているもの(つまり地面)から、たえず熱をうばって蒸発しようとするので、地面がたえず濡れている場所の方が、そうでない場所より涼しい」ということになる。
 科学的根拠として「水は1g蒸発する事で約0.58kcalの熱を奪う。人は気温だけでなく地面からの輻射熱によっても暑さを感じるものだから、打ち水によって道路の熱を下げる事は体感温度を下げるのに効果的だと言われている」と言われるように、先人の知恵は根拠のない単なる儀式ではなく、実効性のあるものなのである。




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