2018.9.12 仮名遣い(1)
文字を綴ることは、言ってみればこのHPの生命線である。私の場合文章作成はパソコンのローマ字入力(手書きなら間違える表記も正してくれる)で行う。ここで間違えやすいのがDとZの使い分けDで、両方とも音で発音するとづ(du)とず(zu)で、一例を示すと音は同じであるが表記の違う「続き(tuduki)」と都築(tuzuki)」のようにDとZの使い方が間違えやすい表記である。今回のテーマ仮名遣いもDをZにすると<kanazukai>仮名図解になってしまう。
もう一つの例は、「何処へ」と「何処え」でこれは「何処へ」が正しい。音では「え」であるのに「へ」を「え」と読む。どうして日本語の仮名表記はこうも違うのだろうか。
その原因はどうも現代仮名遣いと歴史的仮名遣いにあるようで、戦後の国語改革で、「現代かなづかい」が交付されたことに起因する。
私たちは、現在改訂を重ねた「現代仮名遣い」を使って文章を書いている。ところが、私より一世代以上の人たちは、俗に「旧仮名遣い」と言われる「歴史的仮名遣い」に慣れており、それが混乱の原因になっている。
私が好む俳句や短歌などは歴史的仮名遣いが当たり前で、現代俳句などは感覚的に馴染めない。そのことは私の世代でも、一種の混乱があるということである。
この混乱を解決する「現代かなづかい」を決めるに当たって、文献を調べると、次のように記述があるのを見つけた。
{1946年に公布された「現代かなづかい」は当初は表音主義で考え始めたため、基本的に同じ音韻は一通りに書くことを原則としたが、いくつかの例外を設けた。その例外のひとつが「じ」「ぢ」「ず」「づ」の使い分けである。
通常は音韻通り「じ」「ず」を用いるが、例外的に「同音の連呼によって生じた」場合と「二語の連合によって生じた」場合には「じ」⇒「ぢ」と「ず」⇒「づ」を用いることとした。前者は「ちぢむ」「つづく」のようなものである。但し「いちじく」「いちじるしい」などは規範に従うとされた。後者は「はなぢ(鼻血)」「みかづき(三日月)」などであり、これらは「はな+ち」「みか+つき」と分析できるので、語源となる語を表すこととなった。 しかし、現代人の意識では2語に分析しにくいものは規範通りとし、例えば「世界中」「稲妻」は「せかいじゅう」「いなずま」とされた。後者の規定は1986年に範囲を広げることとなり、「せかいぢゅう」「いなづま」と書くこともできるとされた。
このように、「じ」「ぢ」「ず」「づ」の使い分けは、語の意識の有無を判定しなければならないところが難点である。}
これを読んで(一部簡略化した)何かもやもやしていた頭の中が少し整理できたような気分になった。次回もこのような使い方により書き方の違う「へ」や「え」などについて考察する。
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