日常細事2018


kiji



2019.4.23 口の生理学的考察(2)
 今回はアクビ(欠伸)について考えてみる。
 アクビを押さえられず苦労する時があると思う。それはいつも時と場所を選ばない。人前でも「しまった」という間に出るもので。慌てて手で隠したりする。
 大体アクビの出方としては「眠くなれば出る。退屈なら出る。飽きたら出る。人につられるて出る。噛み殺したり、ガマンしたりしても人前をはばからず出る」というのが一般的である。
 私はいつも睡眠が浅く、寝付きも悪い。そのためよくアクビする。仕事をしている時代は会議なのでは退屈してアクビは出るは、果てはコックリ、コックリと舟をこぐ始末で、あの単調な流れは睡眠薬のようであったという記憶がある。学生などは講義の最中にアクビをかみ殺すことは多いだろう。
 欧米では先生をリスペクトしていない行為として居眠りは厳禁だそうであるが、日本の学生はその辺は緩いようだ。
 さて、夜床に入り寝ようとしてもアクビばかり出て、なかなか寝付けない。これはどうした訳なのか調べてみると「糖尿病に罹ると、脳内のエネルギー源になる血液中のブドウ糖が減り、脳の働きが低下するので、あくびが出やすくなる。口を大きく開けてあくびをするのは、脳の血流を促して酸素を増やし、顔の筋肉を動かして大脳を刺激するためだ」私は糖尿病であるから、これに当てはまる。と変なところで納得する。
 「人につられるて出る」アクビは伝染することは確かで、こういうシーンはよく見かける。心理学者の大原貴弘教授によれば「親密な人と一緒にいるほど伝染しやすいという研究結果から、相手に対する共感や関心の強さが影響していると考えられる。動物の群れにもそういう兆候は見られボス猿がアクビをするとそれが群れに伝染する」と言っている。朝寝起きに伸びをしたときに出るアクビは「覚醒水準を上げる」つまり「はっきり目覚める作用」ということである。
 よく挨拶の席で長々と話す人がいる「長口上は欠伸の種」という諺は誰でも思い当たる言葉である。これは「長話は人を退屈させるから、話は簡潔にせよということ」と言うことである。これ以上話すとさぞ退屈することだろうから、今回はここまでとする。


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