日常細事2018


kiji

2019.12.7 北陸地方福井県(お国柄15)
 北陸地方で最後に紹介するのが福井県。日本海側に面し、北側の嶺北地方と南側の嶺南地方に大きく分かれる。北の越前海岸や南の若狭湾など海が有名で関西地方などからも多くの旅行客が訪れる。日本海側に面しているので冬には雪がたくさん降る豪雪地帯でもある。一年の三分の一か四分の一が雨か雪という降水量の多い土地柄で、「弁当忘れても傘忘れるな」といわれるほど雨が多い。一月の日照時間は65時間で、これは東京と比べると三分の一の時間だという。
 港に恵まれて越前、若狭の物資が積み出され、古くから交易で栄えた。また、 日本海と太平洋の物資の取次地となり、北国街道を通じて京都、近畿と交易するなど古くから「越前商人」として名を馳せてきた福井県人。商才に長け、地道に畑を耕すより、商売で結果を残したいタイプが多い。がんばり屋だが、同じ労力を使うなら効率よく利益をあげたいと考えている。
 こうしたことから、要領がよく、他県人からは「越前詐欺」と呼ばれたほど商売がうまい。それほど商才に長けている人が多いということだ。目標のためにコツコツと頑張り続ける努力家の一面もある。発想力にも優れていて、仕事やビジネスに結び付けて起業する人も多く、そのせいか福井は社長輩出率が高い。小規模でも、一国一城の主となり、自分中心で自由に商売をしたいという性分の表れである。南部の若狭は楽天的な関西風だが、勤勉で堅実さは同じである。
 女性は日本一の働き者である。こうした厳しい環境の中で生活するため、貯蓄が盛んだが、冠婚葬祭や家の新築に金をかけるなど使うときは使う一面を見せる。お堅いようだが意外に新しいものに対しては素早く対応していく柔軟さがある。
 しっかり者ぞろいに見えるが、福井県は都市部であっても少し歩けば田園風景を見渡すことができ山や海など自然に恵まれている。そんなのどかな土地に住む福井県民は穏やかな気質でのんびりとした性格をしている。方言もゆったりとしており、忙しなく動くことを嫌うという。
 名所旧跡も多く、勝山の恐竜博物館や国の天然記念物に指定されている東尋坊、曹洞宗の大本山である永平寺など観光スポットも多くある。
 北から南へと細長い地形をしているところから、南側を指す嶺南〈敦賀市以南)の県民性は、明るくおちゃらけた気質なのが特徴とされる。関西弁に近い方言が入り交じっていることから、嶺北の人と比べるとハキハキしていて意見をはっきりと言う。好奇心が旺盛であまり人見知りはしない。
  おんちゃん 福井に住めて幸せやの~
 続く。

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