日常細事2018


kiji

2019.12.27 中部地方愛知県(お国柄20)
 中部地方最後に紹介する県は愛知県。この県は「ケチ」ということを避けて通れない気質が付きまとう。経済観念が高く「もったいない」と「堅実」がモットーで「トリプル根切りの名古屋」と言われるほど商談や請求、支払い時点では必ず値切る。これは金銭感覚がしっかりしてい証しである。「ケチ」というより「合理的」という方が適切だ。
 歴史的にみると、江戸時代に入って商業が盛んになったが、尾張藩の財政がひっ迫した折に藩命により勤倹節約の励行が求められ、そのことがケチ気質や「貯蓄性向の高さ」を生む発端になったということだ。
 名古屋商人の商売上手は「損得勘定がしっかりできる」ことであり、「合理的に物事を判断できる」わけだから、これはケチではなく「しっかり者」と評価した方が正解と言えよう。
 地理的視点で見ると、愛知県は岡崎市や豊橋市を中心とした県東部の三河地区と、名古屋市を中心とした県西部の尾張地区の二つに大別される。
 三河地区というところはTOYOTA自動車の本社工場がある所だが、TOYOTAだけでなく三菱自動車やスズキなどもあり三河地区全域に自動車関連の会社で埋め尽くされている。男女みな自動車関連の仕事に就き給料も多く裕福である。農業なども多く行われており愛知県の地主さんと呼ばれる人が多い土地である。金の苦労がないうえ、戦国武将徳川家康が生まれたのは三河地区にある岡崎市というところで当時のゆかりの地が残されているところから、プライドが高い人が多く、自分を主張したいというかこだわりが異常に強く誇り高いのが特徴である。
 尾張名古屋の個性はとくに際立っている。最初に紹介したように保守的でケチ、堅実で実利性にも富んでいるのが特徴。他人を信用しないから、貯め込んだカネも、自宅で保管する人が多い。さらに「一安二量三味(いちやす、にかさ、さんあじ)」といわれるように、まず価格が安いのを善としている。見栄っ張りで 目立つのが大好で名古屋の「金のシャチホコ」と「結婚式の派手なこと」は日本中で有名だ。
 新しいものへの関心は薄く、よそ者もなかなか信用しない。見た目は派手で豪快なイメージでも、生活ぶりは意外にも質素だといわれる。要領がよく、なかなかの世渡り上手である。
 名古屋の人は、自分の意見を強く主張することはなく、曖昧な態度をとることが多いため、他県からは本質を理解されるのが難しいタイプと言えよう。(「県民性」がわかる面白歴史雑学:三浦 竜 三笠書房などを参考に作成)
 「ようこそいりゃ~た。ゆっくりしてってちょ」は「ようこそいらっしゃいました。どうぞごゆっくりお寛ぎください」 次は関東(最終順位)を飛ばし「近畿地方」へと続く。

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