日常細事2018


kiji



2019.7.16 キャッシュレス
 物を買ったり飲み食いする時、財布の中身と相談するのが当たり前の時代に私は生きてきた。今は一円の金も持たずに生活できてしまうらしい。そういう社会をキャッシュレス時代と言うのだそうだ。
 そう言えばいつの間にか私の買い物もamazonやyahoo(楽天)で購入することが多くなった。いつの間にかと言ってもそう古い話ではない。ここ2、3年だから最近のことである。それまでも電気製品などはヨドバシの割引のつくカードが得なので(ポイントが付く)使ってはいたが、現金を払ってポイントだけ貯めることの方が多かった。
 私世代は財布から金を出して物を買う方が買ったという実感が強いのかもしれない。それだけ身近なところで品物を見て、触って買う習慣があり、お店も中小・零細なお店だからカード決済など少しも考えっていなかったし、それは多分今も大して変わらないことだろう。
 私にとってカード決済の最初は、給料の銀行振り込み化に始まったのだと思う。これは結構古く、私の基本口座はその時のまま数十年変わらない。拡大するネット販売に対抗してか、大きなお店も自店のキャッシュレス化を進めている。それに付き合わされて、財布の中身は金が消えカードばかり増えていく始末になっている。
 キャッシュレス化の弊害は何と言っても、買うという実感が伴わず、つい不用なものや重なるものを衝動買いするところにあるだろう。見えないところで金が消えていく、そんなからくりに踊らされ不要不急の買い物を慎まず、いつの間にか銀行残高が減っていく。底が見えるのも、こんなことをしていればもう間近。私個人の預金残高など露のように消えゆく運命にあるのだろうか。
 今時点では銀行業務などを見ていても、銀行手帳にアナログ記入する人も多く見かけるし、銀行でも窓口で現金を受け取ったり、払い出したりしている姿を見ることができる。
 こうした二重手間は過渡期には余儀ないことであって、中国のように一斉に「こうせよ!」と決めてカード化を進めている国すらある。何れにせよキャッシュレス化の波は我が国においてもさらなる広がりを見せるに違いない。
 年寄りたちは戸惑いながらもその流れの中に取り込まれて行くことになる。
 次回はカード認証について考える



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