日常細事2018


kiji

2019.1.9 近畿地方と三重県(お国柄21)
 古来国の中心であったという近幾は京都が中心、関西といえば大阪が中心という感じがするお国柄である。
 近畿地方(三重、滋賀、京都、大坂、兵庫、奈良、和歌山の2府5県で構成される)を俯瞰すると「大和平野は古代王朝の発祥の地、京都は長く王朝の地で歴史的にも文化の高い地域であり、大阪は古くから中国大陸や西日本に対する文化の門戸で、 後に城下町として繁栄した。 街道が集中している琵琶湖周辺は行商人が增えて近江商人誕生にっながった。さらに信仰の中心にもなり、伊勢参宮の客を吸収するために熊野の那智を一番札所として紀伊から大和へ入る西国霊場三十三か所の巡礼コースが出来上がった」とまとめることができる。
 ここから各地域別に見ていく。
 最初は三重県から始める。ちなみに私の戦時中の疎開先でもあった場所で、多くの思い出がつまった場所でもある。それはいずれの機会に紹介するとして、気候も温暖で、海女や真珠、松坂牛などに代表される。
 旧藩時代は伊勢、伊賀、志摩、紀伊の一部からなっていて、 地理的には近畿に属しているが経済的には近幾と中京(愛知に隣接しており、愛・三・岐などという分け方もある。津と松坂では随分違う)の中間に含まれている。交通の便が良く、 秀吉時代に近江日野から転封して松坂城主になった滿生氏郷が日野商人を移住させるなどして、 「伊勢商人」 として定着していった。伊勢商人は江戸へ出て商いをしたり、近世に入ってからは伊勢参宮客を相手にも商売した。
 男女の気質が極端に異なるのが三重県人の特質で男性は総じて内気。極度の照れ屋が多く、自分から告白したり、浮気に走ったりなどの冒険が苦手な安定志向なところがある。一方女性はというと恋愛面で見ると奔放で三重男性にはない男気溢れる積極性を持っている。安定志向の三重男性の反動なのか、現実離れしたドラマのような恋愛を望む人が多い傾向にある。
 昔からこの地域の人々は金銭感覚に優れていた。伊勢神宮の門前に市を構えた伊勢商人は、決して「不誠実な行い」はしない正直者の集まりだった。元々開放的で、自然と人が寄ってくる気質なので、お金にもあまりセコセコしない傾向は今でも受け継がれている。
 三重県人は仕事の面からみて「伊勢商人」の血筋からか、人と人の間に入って、協力し合いながら物事を進めていくのが得意で、職場には一人欲しいありがたい存在といえるだろう。開放的な性格で少しマイペースが過ぎる部分があるが、誰とでも分け隔てなく付き合うので、上司にも部下にも気に入られる。
 あんたはおだちやでもっと周りの空気を読まなあかんに。(あんたは調子乗りだから、もっと周りの空気を読まないといけないよ)

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