日常細事2020


kiji

2020.2.22 香川県(お国柄34) 
 香川は瀬戸内海に面した暖かい気候が特徴であり、そこで生活する人達も穏やかで情緒に溢れた性格が多いと言われている。この県民性は「へらこい」気質と言われている。「へらこい」とは利己的で、こざかしく、要領がいいという意味だが、考え方は緻密で合理的だ。商売っ気はあるが、温和で人当たりがいいのも特徴。カネに細かく、見栄っ張りで派手好きな性格は「讃岐の着倒れ」、進取な部分は「讃岐の猿まね」とも言われた。全国一面積が狭く、人口密度が高いので、典型的日本人の姿そのものとされている。
 一日に一度は必ず食べるというくらいのうどん好き「讃岐うどん」といえば日本一の生産量と消費量を誇る。うどんは香川県人の生活に浸透している。だが「うどん」ほどに讃岐の人が腰が強いとは伝わっていない。
 全部で47ある都道府県名のなかでもかなり地味な方に属する香川県。でも、讃岐(旧国名)とか高松市といえばよく知られている。丁度私の住む横浜が神奈川県よりよく知られているのに似ている。ついでにいうなら神奈川県と香川県はよく間違えられる。
 香川県には小さな藩がいくつかあったが、どこも皆、官軍に弓を引いたため、廃藩置県の際に明治新政府から不当な差別があったそうだ。といって、香川県人が根っからの反骨精神の持ち主なのかというと、決してそうではなく、幕末においてもなお徳川幕府を支持していたように、むしろ体制順応の色の方が濃い。その点、時代の動き・趨勢を見抜くのはあまり得意でないのかもしれない。目立たないことをよしとする
 しかし、ひとたび新しい体制が固まれば、ごく自然の成り行きといった感じで、それに従う。順応性、協調性となるという一面を覗かせる。香川県人はとても長けたところがあるのだ。
 逆に言うと、いい意味でも悪い意味でも人より目立つ行動に出ることは少ない。最初に記したように、年間を通じて晴天が多く、気候が温暖な瀬戸内海に面しているせいか、人々の気質も穏やかで明るく、のんびりしたところがある。
 ただ、古くから瀬戸内海を行き来する船がひんぱんに立ち寄る交通の要衝でもあったから、情報の密度は濃かったに違いない。
 だが、目立たないことをよしとする気質のせいか、そのメリットを上手に活用するまでには至らなかったとも伝えられている。
 四国には「讃岐男に阿波女」という、ベストカップルを示す言葉がある。阿波(徳島県)の女性は働き者であるのに対し、讃岐(香川)の男性はあくせくしていないから、一緒に暮らしていて疲れないで済むという意味のようである。
 じょんならんくらい おもっしょいぞ「手に負えないくらい無茶苦茶おもしろい」
 

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