2021.1.10 モノ忘れ
歳をとる毎に人は物忘れがひどくなる。大体は人の名前が覚えられない、思い出せないという兆候で表れる。そのいい例がテレビのクイズ番組などで、人の名前や場所を当てるのに、喉元まで来ているのだが口には出てこないといった塩梅だ。私などは最近の若者の音楽グループなど頭の端にも引っ掛からない有様である。
他にも場所も覚えない。知らない場所に初めて行ったところは、少し時間が経つと必ず道を間違えて、行き着くのに余計に時間を使う。これは天性の方向音痴のせいもある。
こうした「モノ忘れ」は大方二つに大別される。根底にあるのは同じで記憶力の減退である。その表れ方が人の名前が出てこない頭脳面のものと、物の置いた場所を忘れるなどの物理的忘却とに分類できる。
これらは軽度の認知症の表れと言ってもいいだろう。症状と対策について、ホームページで調べると「好きだったドラマや読書が楽しくない、やる気がわかない、集中力がなくなった、同じ話をすることが多くなった、直前に食べたものや口座の暗証番号を忘れたなどの症状があると、軽度認知障害が疑われます」とあり、俗な言葉で言えば「爺臭く」なる訳だ。
さて、対策であるが一にも二にも歩くことだそうで、ところが歩く時は私などは杖を突いて歩く有様で、若い時に比べ神経を使う。散歩中は特別気配りする。車が来たら必ず止まって脇に身を寄せる。そうしないと足元が覚束ないので、何時ふらついて倒れてもおかしくないからだ。気持ちを集中させる。足の筋肉を丈夫にする。それが特に高齢者には健康法なのだそうだ。
私には、その散歩がこのコロナ騒ぎで巣籠状態になり、家の中に閉じこもっている。これでは老化は加速するばかりだ。思い切って厳重装備で外に出よう。そして20分以上は外の空気に触れよう。「一年の計は元旦にあり」でも書いたように、始動の時は既に来ている。
とまあ威勢よく宣言したが、歳をとってからの悪い点は、モノ忘れだけでなく、物臭になることで、活動を切り替えるのが億劫になる。そんなわけで今は散歩に出る気にならない。こうしている内に時間ばかり前に進む。モノ好きで集めた時計は10個以上。目の前で賑やかに時を刻んでいる。先の宣言通り、時に合わせて行動を起こすとしよう。
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