日常細事2021pre


kiji

2021.2.24 バーチャルな生活の知恵
 コロナ禍の影響で社会全体が沈静し、会社や学校でもリモートで仕事や学業をこなすという、今までとは考えられないような事態に追い込まれている。
 この難局を乗り越えるには夫々が試行錯誤を繰り返し、工夫して活路を見い出すしか道はない。「明けぬ夜はない」という言葉通りに、この忌まわし疾病はやがて終息を迎えるだろう。その時苦難の果ての資産として「生活の知恵」が残されることになるだろう。
 例を挙げてみよう。リモート授業のメリットとデメリットとして次のようなことが挙げられている。(https://future-country-life.com/remote-lesson/抜粋)
 メリットとして挙げられているのが、「1日の内で最も時間の無駄と言える通学・通勤時間がなくなる」、「対面の授業より分かりやすくなる場合がある(スライドなどの資料が多くなり、黒板を使うより分かりやすい。声に関してもオンデマンド方式の場合は分かるまで何度でも繰り返し見直すことができる)」
 デメリットは「勉強にも遊ぶことにもイマイチ集中できない」「学校に遅刻する心配が無いこと、家から出ないので体内時計が調整できないこと、疲れないので夜眠れないことなど、生活リズムが乱れがちになる」「質問などは、先生に直接聞いて教えてもらうという方法には敵わない」「家族と一緒に暮らしていると生活音や場所の問題がおこるなどプライバシーが守れない」
 次に「リモートワークのメリット・デメリット(https://freelance.levtech.jp/guide)抜粋」によれば、「リモートワークのメリットの一つが、通勤時間や仕事環境を改善することで、育児や介護などの時間の確保、メンタル面のバランスを保ち、仕事と生活を両立しやすくするなど、ワーク・ライフ・バランスの向上する」。例えば、それぞれの生活スタイルに合った働き方として、自宅やカフェなど、会社から離れた場所で業務を行うリモートワークが注目を集めている。
 一方デメリットとして、「IT技術を使ったインフラシステムの構築費用がかかる。リモートワークには、遠隔でも業務が可能な機器と通信網、つまり「ICT(情報通信技術)」の整備が必要。業務で利用するPCやソフトウェア、連絡用のチャットツールや会議用のWebカメラなど、働き手それぞれが離れた場所にいても連携できるインフラを整えなければならない。リモートワーク導入時の初期投資が必要で中小・零細企業では対応できないような壁がある。
 こうして見ると、仕事や教育現場でなされた「暮らしやすさ」を追及した結果のコツや技は、非日常的生活から日常の生活に戻った時、砂上の楼閣のように消え去ってしまうかもしれない。人間は環境に順応するからで、より相応しい方に方向変換してしまう。そのためメリットの部分は潜在化してしまうだろうと私は見ている。




この記事に関するご感想などを下記メールでお寄せください。comfree@papars.net
2013年の記事を閲覧するには日常細事のアイコンをクリックしてください。
©2013 papa's_pocket. All rights reserved.