日常細事2021pre


kiji

2021.4.10 ネジを巻く
 私が蒐集している時計の中に、唯一毎日ネジを巻き、1分の進みを調整しなければならないモノがある。今から半世紀前なら当たり前の小仕事だったのかもしれないが、そういう時計は今ではレトロな存在として珍重されるようだ。
 何故こんな話をするかというと、最近とみに頭の働きが鈍くなって、仕事に入る前に一度頭のネジを巻き直さないとスムーズに頭の中が動かない。油を差せばよいのかも知れないが、油は頭皮には差せても中までは浸透しない。サプリメントにそういう効能のあるものが宣伝されているが、高い金を出してまで手に入れたいとは思わないし、どうも嘘っぽい話でもある。
 加齢による物忘れについてサプリメント販売の「www.wismc.org」によれば
 「物忘れの多くの原因は加齢によるもの。実は20代から徐々に始まっていると考えられている。脳の奥にある記憶を管理している『海馬』の神経細胞が減少することで、どんどん記憶力が低下していくため、物忘れが起こる。対応策として、脳に適度な刺激を与ることで予防出来るので、積極的に色々なことをチャレンジして脳の老化を予防して行こう」としている。
 この話は、頭のネジを巻き直せと言っているのに等しい。現在進行形の話として、いまこうして筆を取っていることこそ「適当な刺激」であり、それによりこのHPを継続させることがチャレンジになっている。
 現在在宅勤務などの新しい勤務形態が生まれているが、その時人々の頭のネジは巻き直され、慣れない環境変化にも適合しようとする。緊張感と刺激で脳の活動が活発化する。 これなどはコロナ禍で生まれた「日常が壊れ、新しいライフスタイルに変える」プラスの側面と見てもいいだろう。
 東京は12日から「まん延防止等重点措置」が実施されることになる。これまでに増して空気がピンと張りつめている。
 こんな局面でモチベーションが上がったいい例として、プロ野球・ヤクルトの頑張りが顕著なので紹介する。3月31日以降の試合で主力選手欠場下において戦績4勝2敗2引き分け(4月8日現在)という信じ難い働きを示している。
 欠場選手はキャッチャーの西田選手が罹患したことで、青木選手、内川選手など6人の選手が濃厚接触の可能性があると判断され2週間の自宅待機となっている。
 「火事場の馬鹿力」とでも言おうか、人は非日常的な出来事に直面した場合などに、普段は出せないような力が出るものである。一野球ファンとしてヤクルトの選手たちにエールを送る。



この記事に関するご感想などを下記メールでお寄せください。comfree@papars.net
2013年の記事を閲覧するには日常細事のアイコンをクリックしてください。
©2013 papa's_pocket. All rights reserved.