日常細事2021pre


kiji

2021.10.31 諺集に見るわが人生(32)
 今回は諺集(新明解故事ことわざ辞典:三省堂)「あ行」の「い」から始めて、回顧していくことにする。(「」の前後の句読点は省略)
 「命あっての物種」何事も命があってこそ初めてできる。だから命の危険にかかわることは避けるべきだということ。いかなるときでも命は大切にすべきだという戒め。「物種」とは、物事の元になるもののこと。根源。
後に「畑あっての芋種」と続けて語呂を合わせた言い方をすることも。
「命が物種」「命こそ物種」ともいう。
 この年になると、どう自分の健康を維持するかが「物種」なのだが、分かっていても、思うようには動けないものだ。
 (類義)「死んで花実が咲くものか」「命の過ぎたる宝なし」「命は法の宝」「身有りて奉公」命は法の宝といのは「ありがたい仏法を聞くことができるのも、命があればこそであるということ」
 「命長ければ恥多し」荘子の天地篇に「男子則懼多、富則多事、寿則多辱、」という言葉がある。 長生きすれば何かにつけて恥をかくことが多い。 長生きすれば恥多しなのだという。 漢文お読みは「男子多ければ則ち懼れ多し、富めば則ちこと多し、寿ければ則ち恥多し」長く生きれば生きるほど恥をかくことは多い。似たような諺に「生き恥を曝す(いきはじをさらす)生きながらえたために恥をかくこと」がある。どうもマイナス思考だが、このコロナ禍の世の中でも高齢になっても、医師や看護師、介護士、その他ボランティアで人のために尽力している人は沢山いる。こういう人たちを例えるならば「命は義によりて軽し」といって「けがえのない命も義のためには少しも惜しくない」と称賛したい。
 「命より名を惜しむ」これは最初の「命あっての物種」とは相反する諺で「命より名を惜しむ」自分の命より名誉を大切にするということから、恥をかくよりは命を捨てたほうがよい」ということ。「命惜しむな、名こそ惜しめ」という鎌倉武士の思想を象徴する逸話から来ている。平時に生きている現代人には通用しない諺かもしれない。
 次回に続く。




この記事に関するご感想などを下記メールでお寄せください。comfree@papars.net
2013年の記事を閲覧するには日常細事のアイコンをクリックしてください。
©2013 papa's_pocket. All rights reserved.