2021.10.6 諺集に見るわが人生(25)
今回は諺集(新明解故事ことわざ辞典:三省堂)「あ行」の「い」から始めて、回顧していくことにする。
「一葉落ちて天下の秋を知る」一枚の葉が落ちるのを見て、秋の訪れを察すること。ほんのわずかな予兆から後の大きな動きを察知することを意味する表現。「淮南子」に由来する故事成語。原文とその読みは次の通り。
見一葉落、而知歳之將暮、睹瓶中之冰、而知天下之寒。以近論遠。
一葉(いちよう)の落つるを見て、歳(とし)の将(まさ)に暮れなんとするを知り、瓶中(へいちゅう)の氷を睹(み)て、天下の寒きを知る。近きを以(もっ)て遠きを論ずるなり。
これは丁度今時の政局に似ている。人心は一新されたが、約束が果たされるのは何時になるかは予測がつかない。幸い第5波のコロナ禍は急速に収束しており、このままいけば、経済も右肩上がりの回復を見せるのは明らかだ。しかし未だにマスクを外し、大声で騒ぐこともできないのは度重なる波の襲来を恐れてか。多くの人がこのコロナ禍でPTSDに陥っている。ワクチン接種を2回受けてもブレークスルー感染が恐い。人のうろたえる様は、この諺が人の心に響くようだ。
これに釘を刺すような諺「一葉目を蔽えば泰山(たいざん)を見ず」目の前にある大きな山も、一枚の木の葉が、目にかぶさると、見えなくなることから、一点の私心におおわれて大きな道理を見失うこと。岸田総理にはそんなことが起こらないよう安寧の道に導いてもらいたい。
続いては明るい諺「一陽来復」これは易の用語で陰気のきわまる陰暦十月のあとに、陽気の生じる陰暦十一月(復の卦)・冬至が来る意から『易経』。もう少し詳しく説明すると「易で、陰暦十月に陰気が極まり、十一月の冬至(新暦2021年の冬至は12月22日(水))になって陽気が初めて生ずることから出たことば。落ち目の者が回復することや、回復の運がまわってくることにもいう。
ということはコロナ6波は起こらず、日本全国津々浦々元気な新年を迎えることができるんだと信じましょう。 次回に続く。
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