2021.12.12 諺集に見るわが人生(43)
今回は諺集(新明解故事ことわざ辞典:三省堂)「あ行」の「う」から始めて、回顧していくことにする。(「」の前後の句読点は省略)
「薄紙を剥ぐよう」昔の人は乙な表現をしたもので、このように「病気など悪い状態が日ごとにわずかずつよくなっていく様子。また、隠れていたものが表面に現れること。表面の薄い紙を少しずつはぎ取っていくようだということから。闇が少しずつ明るくなることにも言う」イメージすることができる表現を生み出している。
先日毛筆用に和紙の便せんをネットで買ったのだが、非常に薄く、おまけに表紙付きであるため上部は糊で固めてあった。プリンタで印刷するためにはバラさないといけない。薄紙を剥がすではないが、紙が破れないように慎重に剥がしていった。印刷できるか試し刷りをしたところ、どうやらできあがった。その中で剥がした糊面を上にしたところ、見事に紙詰まりを起こしてしまった。これを取り除くに一苦労。
こんなに薄い紙(和紙ならでは技)にも裏表がある(表には光る柳の葉のようなデザインが施されていた。裏面は少しザラザラした感触があった)。これも間違ってはいけない。HP「江戸の職人(紙漉師」でも紹介したように和紙の製造には多くの手間がかかる。薄紙一枚に伝統技術が光るいうお話。
ところで紙の裏表はどうしてできるのか調べて見た(tcpc.co.jp)「紙に裏表が生じる最大の理由は、紙の製造工程においてワイヤーとよばれる網を使って水平方向にパルプと水を流している事です。
一般的な長網抄紙機の場合、紙料を水に分散させて希釈した後、ワイヤーに載せて脱水しています。
このとき、微細繊維や裏抜け防止のために配合される填料(クレー)がワイヤーを通して抜けていくため、ワイヤーに接している面は網の跡(ワイヤーマーク)が残って凹凸が出来やすくなるのです。
見た目も粗く、印刷適性も低いため、こちらが紙の裏面になります。
一方、ワイヤーに接していない方は流出の影響を受けにくいため、平滑性が高く、なめらかな状態に仕上がります。こちらが紙の表面になります」ということになる。何か今回は話が大きく脱線したようだ。次回に続く。
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