2021.7.19 諺集に見るわが人生(5)
今回は諺集(新明解故事ことわざ辞典:三省堂)「あ行」から「朝」から始めて、回顧していくことにする。
「朝起き千両夜起き百両」という諺がある。入力では素直に変換してくれない忘れ去られた諺だ。これは「早起きは三文の徳」と同じである。小さい頃そう躾けられて育ったが、どうも早く起きないと片付かないからだったと今にして思う。大家族が小さな家で生活するということは、今のように小さい時から自分の部屋を与えられているのとは訳が違う。だから三文の徳になるというのは疑わしい。
ネットワーク網が拡大するAIの時代は、ライフパターンを確実に変えている。リモートワークでは自分の時間を自由に使える。朝型の人間も夜型の人間も変わりなく自分の好きなようなスタイルで仕事ができる。
時代が変わると「諺」も生活の中でその存在意義を失うものの方が多いことに気づく。
「朝曇り昼日照り」これは朝のうち曇っている夏の日は、日中になってひどく暑くなるということ。これなどは梅雨明けしてから、ここ2.3日そっくりで、日中は出かけることもできないほどだ。部屋の中も暑いがまだ我慢してエアコンは入れていない。私はエアコンの冷たさはどうも苦手である。今は扇風機で十分足りている。水分補給は十分で、毎日冷蔵庫の中で冷やした麦茶や清涼飲料水を1リットル近く飲む。
これからは引用文「古今和歌集」の「底ひなき淵やは騒ぐ(底知れない深い淵は波立って騒ぐだろうか、いや静かなものだ)山川の浅き瀬にこそあだ浪は立て」から出た諺に「浅瀬に仇浪」というのがある。この意味は「思慮の浅い人ほどよくしゃべり、あれこれとうるさく騒ぎ立てるということで、これは川の浅瀬には、いたずらにさざ波が立つ」ところからきている。
今は亡き古い知人にそれに近い者がおり、仲間でいる時は面白くて付き合っていたが、そんな調子で地位が上がると見向きもしなくなり、苦い思いをしたことがある。「君子豹変す」と似た諺だが、結局周囲からの嫌われものになったと聞いている。
口直しに「朝の来ない夜はない」今苦境にあっても、いつか事態は好転するという意味である。当面直面している最大の国難、五輪開催とcovid19がある。いかに感染者を少なくし、五輪を多くの人が楽しめるようになるためには、ワクチン接種のスピードを上げることと多くの人が接種を受けることが必要不可欠な条件である。
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