日常細事2021pre


kiji

2021.8.12 諺集に見るわが人生(10) 
 今回は諺集(新明解故事ことわざ辞典:三省堂)「あ行」の「雨」から始めて、回顧していくことにする。
 「雨だれ石を穿つ」小さな力でも根気よく努力すれば、いつかは成果が得られることのたとえ。出典 『漢書・枚乗伝』には「泰山の霤(あまだれ)は石を穿(うが)ち、単極の航は幹を断つ」(擦り切れるまでになった井戸の釣瓶の縄も長い間井桁をこすっているうちに、井桁をすり減らしてしまう)。参考までに英語の諺「Constant dripping wears the stone.」(絶えず垂れ落ちる雫は石にさえ穴を開ける)と長々と説明してきたが、私のHPのモットーは「継続は力なり」である。その意味するところは、この諺と同じである。
 「飴と鞭」しつけなどをするときに、甘やかす面と厳しくする面との両方を備えていることのたとえ。原典はWikipediaによれば、ドイツ帝国の「鉄血宰相」ビスマルクによる為政者の人民懐柔策で、一方では弾圧法規を制定すると共に、一方では生活に役に立つ政策を実施することである。鞭を前者に、飴を後者に例えた言葉である。今の時代ではハラスメントなどの問題が社会化したため、飴の部分だけが強調され、これもまた課題が多くあり、両者のバランスを世間がどこまで認めるかに注目している。私は高校時代柔道部に属していたが、飴はなく鞭ばかりであまりいい思い出はない。
 ちょうど今高校野球たけなわだが、応援者はスタンドに入ってメガホンを2つ持って打ち付けて音で応援している。声は出してはいけないというルールがあるからだ。おまけにNHKの放送によれば飲食は禁止だと言っている。食は分かるが、飲む方は炎天下35度を超える中で水分補給しなければ、熱中症にかかること必至である。まさか本当に水分補給も認めないことはないとは思うが、これぞ鞭の最たるものになるだろう。昔の江戸っ子に言わせれば「コロナ禍、コロナ禍と野暮なこと言うんじゃねーよ。べらんめえ」と聞こえるようだ。次回に続く。





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