日常細事2021pre


kiji

2021.8.22 諺集に見るわが人生(13) 
 今回は諺集(新明解故事ことわざ辞典:三省堂)「あ行」の「有」から始めて、回顧していくことにする。
 「安石出でずんば蒼生を如何せん」出典は「世説新語」(『世説新語(せせつしんご) 』とは、 中国南北朝時代の南朝宋の臨川王劉義慶が編纂した、後漢末から東晋までの著名人の逸話を集めた文言小説集。いわゆる「竹林の七賢」に代表される老荘思想に基づいた哲学的談論が、当時の貴族サロンでもてはやされたことを裏付ける資料ともなっている)私は始めてみる諺だが、相当有名な諺のようだ。その意味は「偉大な政治家の出馬を待望する場合などに用いられることば。▷安石=晋の政治家謝安の字(あざな)。蒼生=万民のこと」
 予想ではパラリンピックが終わった頃には任期満了後の解散総選挙の時期に入る。私には偉大な政治家の出馬は出現しないと思う。その頃にこの新型コロナウィルスを封じ込めることを達成した政治家がいれば、それが偉大な政治家になるだろう。
 次は韓非子(『韓非子』(かんぴし)は、中国戦国時代の法家である韓非の著書。内容は春秋戦国時代の思想・社会の集大成と分析とも言えるものである。韓非子の思想は、皮肉なことに韓非子の出身国である韓ではなく、敵対する秦の始皇帝によって高く評価された)の言葉から「闇(あん)を以って疵(きず)を見る」暗い所から明るい所を見れば、よく見えるように、虚静(虚心で平静であること)な態度で自分の身を人から見えないようにして人を見れば、自然と人の欠点が見えてくるということ。
 補説によると、本来は君主が臣下を観察する方法を説いたもので、常に本心を知られないようにして虚静に臣下を観察することをいう。
 虚静という言葉ははじめて見た。当然この諺を見るのも初めてである。しかし内容を見ると、現在のリーダーシップをとる者たちにも要求される資質と言えよう。常に本心を隠すリーダーとは孤独なんだなと思う。私は残念ながらそういう経験のない臣下の立場で現役時代を終わらせた。
 次回は「い行」に入る。





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