日常細事2021pre


kiji

2022.1.20 諺集に見るわが人生(51)
 今回は諺集(新明解故事ことわざ辞典:三省堂)「あ行」の「う」から始めて、回顧していくことにする。また諺からイメージできるものについても記述する(「」の前後の句読点は省略)。
 「烏有(うゆう)に帰す」 この言葉は、「全くなくなる」「すっかりなくなる」 という意味を持っており、特に、火災で焼けて何もかも無くなることを表す時に使われる言葉。
 その由来は史紀にある「烏有は、漢の司馬相如(しばしょうじょ)が『子虚の賦(しきょのふ)』を著し子虚(うそ)、烏有先生(存在しない先生)、無是公(こんな先生はいない)という三人の架空の人物を創作したことによることばである。烏有とは「烏(いずく)んぞ有らんや」と読み烏(からす)ではない。「何かあるだろうか、いや、何もない」の意。「烏有の書」といえば、小説などの創作を意味する。
 この類語がものすごい「台無し・駄目・ふい・おじゃん・無駄・空中分解・挫折・くたびれもうけ・おしまい・わや・パンク・ぼつ・形無し・骨抜き・棒に振る・元も子もない・徒労・不毛・無くもがな・あらずもがな・無にする・無になる・無に帰する・水泡に帰する・水の泡」など。こういう言葉は使わなくするように「火の用心、火の用心」「コロナ用心、コロナ用心」
 「恨み(怨)み骨髄に徹する」これも史紀からの出典。人を恨む気持ちが非常に激しく心の奥底にまで浸透しきっているさま。「骨髄に徹する」は「心底そう思う」という意味合いの慣用的言い回し。類句に「恨み骨髄に入る(うらみこつずいにいる)」や「恨み骨髄に徹る」がある。
 最近はネット上でフィッシング詐欺が横行している。私の所にも毎日7通ほどのその手のメールが送られてくる。直ぐに削除するが面倒な話だ。実際それに引っかかってしまった人は、さぞかし「恨み骨髄に徹する」ことだろう。日常の会話の中でも、ひどい目にあった人に「それはさぞかしー・・ことでしょうね」などと同情の言葉を投げかけるシーンができる。
 「怨敵退散、怨敵退散(厄払いの呪文)」
 次回に続く。


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