日常細事2021pre


kiji

2022.2.14 諺集に見るわが人生(58)
 今回は諺集(新明解故事ことわざ辞典:三省堂)「あ行」の「え」から始めて、回顧していくことにする。また諺からイメージできるものについても記述する(「」の前後の句読点は省略)。
 「益者三友、損者三友」交わって益する友は三種類あり、損する友に三種類ある。素直で正直な人を友とし、誠実な人を友とし、知識の豊かな人を友とするのが益である。体裁ぶる人を友とし、人ざわりが良くて誠実のない人を友とし、口先ばかりで調子の良い人を友とするのは損だ」
 出典は論語から「孔子曰わく、益者三友、損者三友、直きを友とし、諒(まこと)を友とし、多聞(たぶん)を友とするは益なり。便辟(べんぺき)を友とし、善柔(ぜんじゅう)を友とし、便佞(べんねい)を友とするは、損なり」友を選べということらしいが、現実は為になる友もあれば、悪友と呼べる友もいる。それは過去を振り返って見なければ見分けがつかないものだ。
 「えぐい渋いも味のうち」味には色々あって、味覚の幅は広いということ。えぐみも渋みも好まれないが、なくてはならないものである。(類義)熱さ冷たさ味のうち。
 春野菜のほろ苦い成分は「植物性アルカロイド」というのだそうだ。モルヒネ、コカイン、コルヒチン(痛風の治療薬)、アコニチン(トリカブトの毒)も同じ植物性アルカロイドだと言う。
 苦みや渋みがある飲み物に、紅茶やコーヒーがあるが、なんとそれは渋みのもと植物性アルカロイドで、眠気覚ましにきく成分があるからだ。私は苦みや渋みを和らげるために薄めのコーヒー(アメリカンという)に砂糖とミルク入れて口当たり良くしている。毎日コーヒーカップ何杯も飲むから、これは麻薬のように常用性があるのだろうか。
 「日本の代表するくだもの(国果)といえば柿」と言われるほどだが、柿には甘柿と渋柿の二種類がある。渋柿の渋みは「タンニン」という成分によるもので、「渋柿」はもちろんのこと、「甘柿」にも少なからず含まれているのだそうだ。干し柿は渋柿から作って甘い味を出しているから、成分は同じだということは分かる。
 えぐいと言えば旬の「筍」や「くわい」がある。これらは毒性(青酸配糖体という植物性の毒)を抜くために「あく抜き」という一手間が欠かせない。何事にもこの一手間を忘れてはいけない。
 次回に続く。




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