2022.6.20 諺集に見るわが人生(95)
今回は諺集(新明解故事ことわざ辞典:三省堂)「か行」の「か」から始めて、回顧していくことにする。また諺からイメージできるものについても記述する(「」の前後の句読点は省略)。
「片口開いて公事を分るな(かたくちきいてくじをわかるな)」訴訟の裁きは、一方の言い分だけを聞いて判定してはいけないということ。「片口」は一方だけの言い分、「公事」は訴訟のこと。一方の言い分だけを聞いていたのでは、事の真相は分からず、双方の言い分を聞いたうえで、冷静な判断を下さねばならぬことをいう。類義語には、両方聞いて下知をなせ、片口きいては理がしれぬなどがある。企業等においてリーダーたる者の心得として、多くの意見を集約するには、このことわざが生きてくる。
「片手で錐は揉まれぬ」錐は両手で揉みながら穴をあける道具であり、片手では使えない。そこから、人々が力を合わせなければ物事はうまくいかないというたとえ。【同義語】片手で柏手(かしわで)は打てぬ。当たり前のようなことだが、人々が力を合わせるということは、利害得失があり、そううまくまとまるものではない。
「刀を売りて子牛を買う(漢書)」戦いを止めて平和に暮らすことのたとえ。戦いに必要な刀を売り、農業に必要な子牛を買う意から。出典には「民の刀剣を帯持する者(腰につけている者)有れば、剣を売りて犢(とく)を買わしむ(子牛を買わせた)」とある。ウクライナ情勢をプレス発表で見ると、剣を売るどころか大量に買い込むことで、戦を続けている。西側諸国も在庫払いの武器供与で武器商人に多大な利益を与えている。最近西側で供給に異論が出ているが、決着はまだ先のようだ。いったん戦線が開かれると、このことわざは「空念仏」に終わてしまうようだ。
「片棒を担ぐ」二人でかつぐ駕籠やもっこの片方を担当するという意味で、計画、主に悪事に荷担することをいう。. 似たような言葉に「先棒を担ぐ」「後棒を担ぐ」があるが、「先棒を担ぐ」は棒の前をかつぐ意で、人の手先として使われる、「後棒を担ぐ」は棒の後をかつぐ意で、主犯格の手助けをする(させられる)場合に使用される。ある企てや仕事などの一半をになう。荷担する。多く,悪い仕業についていう。
犯罪には主犯格がいてそれを助ける仲間がいる。 最近のニュースでは持続化給付金搾取の事例は指南役と請け子がいて、請け子が個人事業主になり確定申告(虚偽の)済ませ、ネットで持続化給付金の受給を申請し、100万円近い給付金が振り込まれた。学生は怖くなり警察への自首も検討しているという。 次回に続く。
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