日常細事2022pre


kiji


2022.6.27 諺集に見るわが人生(97)
 今回は諺集(新明解故事ことわざ辞典:三省堂)「か行」の「か」から始めて、回顧していくことにする。また諺からイメージできるものについても記述する(「」の前後の句読点は省略)。
 「隔靴掻痒(かっかそうよう)」自分の思い通りにならない状態で使える表現で、由来は「靴の上からでは痒(かゆ)い所に手が届かず、上手く足が掻けないこと」にある。
 誰でも中々思うようにいかないことはよくあること。中でももどかしい感じがするもののたとえ。類義「掉棒打星(とうぼうだせい)」現実的に不可能なことに、無駄に労力をついやすこと。または、思うとおりにならずもどかしいこと。棒を振って夜空の星を落とそうとするという意味から。両方とも漢字が難しい。音読みではよく使うが漢字で書くのは殆ど無理といえよう。
 「渇して井を穿つ(かっしていをうがつ)」喉が渇いてから井戸を掘っても手遅れだということから。必要に迫られてから慌てて準備をしても、間に合わないことのたとえ。また、時機を失することのたとえ。
 漢文原典には「乱已に成りて而る後に之を治む。讐タトへば猶ほ渇して井を穿ち、闘ひて錐を鋳るが如し」とある。その意味は「喉が渇いてたまらなくなってから、慌てて井戸を掘ったり、戦が始まってから、慌てて武器をつくったりするようなもので、これが手遅れでないとどうしていえるだろうか」となる。手遅れになる事例は多く。それで病院などは成り立っているくらいだ。
 「合従連衡(がっしょうれんこう)」その時の利害に従って、結びついたり離れたりすること。また、その時勢を察して、巧みにはかりごとをめぐらす政策、特に外交政策のこと。もとは中国戦国時代、蘇秦そしんの合従策と張儀ちょうぎの連衡策のことをいう。
 現在日本の政治の世界でも各党が政策をめぐって付いたり離れたりしている。防衛費がGDP比2%は実現するか。各党の腹の探り合いの真っ最中。 次回に続く。



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