日常細事2021pre


kiji


2022.6.3 諺集に見るわが人生(90)
 今回は諺集(新明解故事ことわざ辞典:三省堂)「か行」の「か」から始めて、回顧していくことにする。また諺からイメージできるものについても記述する(「」の前後の句読点は省略)。
 「駆けつけ三杯」駆けつけ三杯とは、酒の席に遅れて来た者に、罰として立て続けに三杯の酒を飲ませること。なぜ「三杯」なのかについては諸説あるが、もともとは武士の行う酒宴の作法の一つに「式三献」という儀式があり、そこからきたといわれている。
 「式三献」とは、武士が出陣するときなどに三品の肴に酒を三度ずつ飲む儀式のこと。
結婚式などで行われる三三九度の杯なども、式三献の名残りといわれている。私は下戸だから駆けつけ三杯やらされたらTKOのじょたいになるだろう。約束事に遅刻したことはないのでそうした経験はないが、無理強いして酒をのまされようとして喧嘩になりそうになったことがある。結婚式も教会で行ったのでアルコール抜きだった。
 「陰になり日向になり」人に知られないような面においても,また表立った面においても。何かにつけて絶えず、関する人のために様々に力を尽くす様子。今ではあまり聞き馴染みのない言葉となってしまったが、私が 小学生の頃の教科書には載っていたように覚えている。ただし、陰日向無くということは、裏表がないような生き方を説いたように使われていた気がする。
 「陽炎、稲妻、水の月」人には捕らえがたいもの、実体のないもののたとえ。また、身軽で動きの速いもののたとえ。いずれも手に取って見ることができないところから。「陽炎稲妻月の影」ともいう。
 私には初めて目にすることわざだが、脚注として大観本謡曲・熊坂(1514頃)「取らんとすれども陽炎(かげらふ)稲妻。水の月かや姿は見れども手に取られず」とあり、500年以上も前には使われていた記録があり、謡曲などのノリのいい表現の一つとして生まれたようだ。
 追記として、日本歌謡界に大きな足跡を残した古賀政男が作詞・作曲。1932年(昭和7年)3月発売の藤山一郎の歌で大ヒットした曲。「影を慕いて」
まぼろしの 影を慕いて雨に日に
月にやるせぬ 我が思い
つつめば燃ゆる 胸の火に
身は焦れつつ 忍び泣く
 次回に続く。




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