2022.10.7 諺集に見るわが人生(127)
今回は諺集(新明解故事ことわざ辞典:三省堂)「か行」の「き」から始めて、回顧していくことにする。また諺からイメージできるものについても記述する(「」の前後の句読点は省略)。
「騎虎の勢い」物事に取り掛かった以上、途中でやめるわけにはいかなくなること。 騎虎とは、虎の背に乗ることを指す。 虎の背に乗った者は、途中で降りると虎に襲われてしまうために降りられない。 そのため、物事が勢いづくと引き返すわけにはいかなくなるという意味が「騎虎の勢い」にはある。
(由来) 「太平御覧」という書物に引用されている、「晋中興書」という文献に出て来る話から。四世紀、東晋王朝で反乱が起こったときのこと。反乱軍の盟主として担ぎ出された陶侃(とうかん)という将軍は、自分の根拠地へと引き返そうかと考えていた。すると、部下の一人が「今の情勢では、引き返すなんて許されません。『騎虎の勢い(虎にまたがって走り出したような勢い)』ですから、降りることなんてできないのです」と言って、思いとどまらせたという逸話から。
プロ野球はこれからクライマックスシリーズ。横浜ベイスターズが「騎虎の勢い」勝ち抜いて日本シリーズも制することを強く願っている。
「起死回生」死にかかっている病人を再び生きかえらせること。転じて「崩壊や敗北などの危機に直面した状態を一気によい方向に立て直すこと」「絶望的な状況を立て直し、一挙に勢いを盛り返すこと」 といった意味がある。 起死回生という言葉は、 例えばスポーツやビジネスで危機に直面したときなどによく使われている。野球などでは起死回生の一発逆転劇などというシーンがよく見られる。
「旗幟鮮明(きしせんめい)」旗と幟(のぼり)」という言葉が含まれており、「旗印(はたじるし)鮮やかで、はっきりしていること」という意味がある。
そこから転じて、「態度、主義主張などがはっきりしていること」、「明確に打ち出していること」といったような意味になってくる。
政治の世界では一見「旗幟鮮明」の体を取るが、実際はずぶずぶな姿を呈している。 次回に続く。
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